魔法の本を探すのだが?
今回は少し短い気がします
あと、これから今以上に雑になります
「私は、魔王になる。私と同じ状況の人が報われるためにも」
頬を叩き、目を瞑る、深呼吸をして席につき真新しい日記帳を開く。そこに並べていくのはこの世界の文字ではなく「日本語」と僅かな「英語」。
日記帳は計画表になったのだ。
と言っても何も書くことがない為筆は進まない。そもそも魔王になるためには計画云々の前に実力をつけなければいけないではないか。
ステータスが高いと言っても今はまだ5歳の子供、肉体的なものは今から訓練を始めればそこそこの強さにはなるだろう。しかし仮にも貴族、さすがにあと3年は待たなければ。
ここは剣と魔法の世界だ、魔法の練習をするしかない。と言うかしたい、しないという選択肢などない!
という事で私は計画表を放置し一時的に結界を解き、ベルを部屋に入れてから書庫へと向かった。
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「あら、ユキノじゃない。今日は文字の練習はいいの?」
書庫に着いた時に話しかけてきたのは少し癖のつきやすい赤髪とヘーゼルの虹彩が特徴的なアプフェルさん。
「あのね、まほーのれんしゅーがしたいの!」
「あらそう、頑張りなさい。」
これだけのコンタクトをすれば彼女は去っていく。仮にも跡継ぎとなった身だ、忙しいのはよくわかる。
さて、私は魔法について書かれた本を見つけなければならない。
この世界の文字は所謂ローマ字の日本語読みのような法則がある、それに基本的な言語は何故か日本語と同じだ。たまに英語や造語なのだろうか?もあるけど……ここは神様(仮)君のおもちゃ箱かなにかなのだろうか。
まぁそれは置いておき、小さくても文字の形は覚えれるので魔法の本も読めるだろうという安易な考えだ。
書庫の本は大まかな分野ごとでまとめてあり、高いところにあるもの程難しい内容傾向にある、子供が手に取れる範囲にも多少難しいものはあるが基本的には優しかったりする。
魔物や魔法についての本棚は基本的には7歳位が読むものとされているが7歳未満が読んではいけないというルールは無い。
ここまで考えながら歩きやっと辿り着いたその本棚、まずは基礎魔法の本を探し出す。時間はそうかからなかった。
「見つけた、『 魔法基礎 』」
魔法基礎の本と近くにあった魔法に大切な5つの事、あとコレから魔王になるのだしという雑な理由で魔物・魔獣辞典も抱えて部屋に帰る。
よーし、魔王ユキノの地盤 魔法使いユキノへの第一歩だ!