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上手く行きすぎているのだが?

「わかりました、音声証拠も頂きましたし……。但しユキノ・クレーヴェルからも爵位は剥奪させてもらいます」

へ?何故だ。自分としては嬉しくはあるが……

「ユキノ・クレーヴェル、貴女の爵位を剥奪する理由はひとつです。次期当主を貴女から外すこと、それが目的なのですよね?」

「でもそれなら爵位を剥奪する理由は……」

「嬉しそうにしてんのに?」

顔にでも出ていたか?と頬をむにむにといじって入ればディプロさんは笑顔を見せる。


「大丈夫です、成人までは私共が貴女の衣食住の面倒を見ます。それまでに進路を固めてください。」

「あ……、はい。わかりました、よろしくお願いします」



こうして少し話が上手く行き過ぎた父の対処は終わった。ディプロさんに対して少しモヤモヤとした感じは残るがまぁいい。これでアカツキさんは生き延びれるのだ。



ーーーーーーーーーー


その日の夜、ディプロ・ヴァルムは月を見ながらクスクスと笑いを零していた



『……、ユキノ・クレーヴェル。いや、北雪(キタユキ) 四葉(ヨツバ)


君が魔王を目指すなんてね、いいよいいよ面白い』



ディプロ・ヴァルムと少年の声がこの世界に存在しないはずの名前を出した。



ーーーーーーーーーー



あれから1ヶ月、私とマーティンさんは爵位を剥奪。私はディプロさんの意向で一般的なの宿を提供してもらった、資金は冒険者組合とアカツキさんが半分ずつ掛け持ってくれるそうだ、ご迷惑おかけします。


マーティンさんや彼に加担していたものは更生の棟という場所に入れられた。詳しい事は教えて貰えなかったが、やばそう。


そして、私は今服を買いに行こうと思っている。1番地味で馴染めそうな服でも貴族の服というのはバレてしまう。一応生活用品、ビルネさんの読まない、もしくはもう読んだ魔術書や金目の物は一通り持って来ているから暫くはなんともない。


そしてまずは服以外の物を売りに行く。服も勿論大切なもの以外は全部売る。魔王になる前に野垂れ死にするのだけは嫌だし魔術書も買い漁りたい、あとはハープやヴァイオリンの楽譜に洋服……買いたいものが沢山あって何を優先しようか。



そんな事を呑気に考えていれば突然誰かと方や腕がぶつかってしまう。そして反射的にそちらを向くといかにもな男性、コレは貴族の服が悪い。私もう貴族じゃないし。



「あ、すみませんよそ見していまして……」

「おい嬢ちゃん、あんた貴族だろ?」

「あ、えと……」


しまったやらかした、貴族だと言えば金目のもん出せと資金源を奪われ、違うと言えば……考えたくもない。

どうしよう、人に無闇に魔法は使えない。シグレ姉さんの名前を出すしか……


「何をしているんだお前達」

「あぁん?一体誰に口聞いてると……な、お前!」


お、コレは小説でよくある主人公が助けてくれるやつじゃん。主人公が時期魔王を助けるとはまた面白い。しかもチンピラ君達も知ってるなら有名な人なのかな?


「その子から離れろ、小さい子に対して……」

「まてまてまてまて、わかった!わかったからどうかご慈悲を!」

「……次やったら分かるな?」

「はいい!申し訳ございませんでした!!!」


チンピラ君は全力疾走でその場を離れた、どんだけやばい人なんだこの人。中性的な美形の……あ、巨乳。


「大丈夫かい?」

「あ、はい!助けて頂きありがとうございます!」

「この通りはさっきのやつみたいなのが多いからね、一緒に着いてってあげるよ」

「いいんですか?」

「うん、少し私服と防具を新調したくてね。向こうの通りに用があるから」

おぉ、コレはすごい偶然だ。それでいてありがたい。


「私も、これを売ってから洋服を揃えようと思って……。あ、ユキノです。よろしくお願いします。」


「あ、名前名乗ってなかったもんね。


 私はラメール・トレーフル。よろしくね」





ラメール・トレーフル

王都の貴族、トレーフル家の真ん中っ子長女。背も高くよくカッコイイと言われるが本人は可愛いと言われたい様子。くせっ毛の金髪ポニテの緑眼、巨乳。





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