俺のバカな友達が面白すぎる
俺にはものすごく面白い友達がいる。
そいつは友樹と言うんだが、これがまたぶっ飛んだやつだった。
まず、こいつが中学生の時の話をしよう。
俺たちのクラスは女子は更衣室で、男子は教室で着替えるというルールになっていたのだが、
ある時、教室に下着のようなものが落ちていたのだ。
みんなはそれに恐る恐る近づいて行った。
もちろん、もしかしたら同級生の下着かもしれない、という期待を込めてだ。
そして勇気ある1人が指先で摘んで、持ち上げて見てみるとそれははらまきだった。
ガッカリする一同、しかしそんな時、そいつ、友樹はこう言い放ったのだった。
「ちょっと貸してみ」
思えばこの一言が伝説の始まりだったのだと思う。
彼は受け取ったと同時にはらまきを鼻に押し当てた。
そして匂いの実況を始めたのだった。
「これは柔軟剤の匂いかな?凄くお日様のいい香りがするね!いや、もしかしたら洗濯かもしれない。」
ドン引きのあまり、静まり返った教室。
嗅ぎ終わった彼は一言、素晴らしい発音でこう言った。
「Good smell」
教室は笑いの渦に包まれた。
そしてそれ以来、彼ははらまきと呼ばれるようになったのだった。
次も、中学の時の話だ。
授業中に例のはらまき(友樹)が、友達と喋っていた。
いわゆる私語ってやつだ。
その授業をしていた先生がこれまた怖い事で有名な先生だった。
そして、案の定先生がキレて、特にうるさかった友樹を胸倉を掴んで投げ飛ばした。
そりゃもう、みんなビビる。
女子なんかは悲鳴上げてるやつもいたぐらいだ。
そいつが投げ飛ばされた場所が椅子が並んでいる所だったから、
ガッシャーンと大きい音を立てて、椅子が弾け飛んだ。
そしたらこいつ、投げ飛ばされた反動で吹っ飛んだ椅子にタイミングよく座ったんだよ。
その後も椅子に座って、俯きながら怒鳴られてた。
それから、彼のあだ名は「眠りの小五郎」になったとさ。
次は高校の時のことだ。俺は、友樹を含めた5人でスマブラをして遊んでいた。
そしたら、誰かが腹が減ったと言い出して、ジャン負けでマックに買いに行くことになった。
ちなみにジャン負けとはジャンケンで負けたヤツが全員分買ってくるというルールだ。
接戦の末、敗北者は友樹だった。
みんなは敗北者じゃけぇとか言って煽ってた。
で、フィレオフィッシュを1つずつ頼んだのだが、
帰ってきた友樹が手に抱えていたのはフィレオフィッシュ30個だった。
みんなの目が点になった。
混乱しつつも、何故こんなに買ってきたのか聞いてみると。こういう事らしかった。
こいつは店員に何を注文するのか、と聞かれた時フィレオフィッシュ5個と答えたそうだ。
そして、定員が「はい?」と聞き返すと。
またフィレオフィッシュ5個と答えたらしい。
定員が「ポテトはいかがですか?」と聞いてもフィレオフィッシュ5個と答えたらしい。
定員に「他にご注文は?」と聞かれてもフィレオフィッシュ5個と答えたらしい。
そして、「ご注文はこれでよろしいですか?」と聞かれた時、適当にはいと返事をしてしまったらしい。
そして、パズドラをやりながら適当に返事をしていた彼が顔を上げた時に見えたのは、
フィレオフィッシュ30個 3000円
という驚異的な数字だったそうだ。
これ以降、彼はフィレオフィッシュマンと呼ばれるようになるのだった。
さて、最近は会っていないが、彼には今どんなあだ名が付いているのだろうか。