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転生したので転生ライフを楽しみたいと思います  作者: 五月メイ
第五章 戻ってきたビステントリ王国編
32/45

閑話 ひな祭り

転生する前のお話です。

「雪~!今日の晩御飯何が良い?」

僕はソファーに寝転んでいる妹の雪に聞く。

「お兄ちゃんうっさーい」

「今日、ひな祭りだぞ~」

「じゃあ、雛あられ三十袋」

雪はスマホを弄りながらそう答える。

「それ、晩飯じゃないだろ」

思わず突っ込みを入れる。

「別に良いじゃん」

「というか、口がパサパサするやつだろそれ」

「まーね」

「じゃあ、ちらし寿司で良いか?」

「いーよ」


僕はキッチンでちらし寿司の用意をする。

何かと準備物が多いひな祭りなのだ。

特にウチは妹二人のせいでめんどくさいが雪じゃない方の妹、実花はまだ可愛い。

まだ、思春期に入っていないためおにーちゃんと毎日のように呼ばれている。

なんだかんだ言っても二人とも大事な妹なのだ。

まあ、素直な方が好きなのは事実だが。


そんな時、実花が遊びから帰ってきた。

「ただいま~おにーちゃん」

「お帰り、実花。今日はちらし寿司だぞ」

「おー!やった~!」

「まずは手を洗ってこいよ」

「は~い」


やはり可愛い。

いわゆるシスコンなのだろうか?

断じて違う。

これはきっと世間一般では普通なのだ。そう、普通なのだ。

そう言えば、母は今日、帰ってくるのだろうか?

ふと、僕はそう思い母にメールをする。

返信はすぐ帰ってきた。

今日は残業で帰れないらしい。

父は今、単身赴任中なので結局僕が家事全般をしている。


「おにーちゃん、実花も手伝う~!」

「おっ、偉いな実花」

「でしょー!」

「じゃあ、冷蔵庫から卵取ってくれるか?」

「は~い」

そう言って実花は冷蔵庫の扉を開いて背伸びをして探している。

「おにーちゃん、卵無いよ~!」

「ホント?」

「ホント」

暫く二人の間に沈黙が続いた。

「実花、卵買ってこれるか?」

「うん、良いよ~!」

「じゃあ、お釣りは実花のお小遣いな」

「ありがと、おにーちゃん」

そう言って実花は近所のスーパーに向かった。

その間にちらし寿司の用意も進める。


後は、卵焼きを入れるだけ。

「おにーちゃん、買ってきたよ~!」

実花ぎ帰ってくる。

ウチの愚妹(雪)は何をしているのだろう。

まあでも、今は試験期間らしいしほっとくか。

そう言えば雪が彼氏が出来た~とか言ってたな。

あとでどんな奴か聞くか。

「おにーちゃん、はいこれ」

実花が卵を手渡してくる。

「ありがとな」

「エヘヘ~」

可愛すぎる。

さて、卵焼き、作りますか。

まずは卵を割って塩・胡椒を適当な量入れてフライパンに油入れるの忘れてた。

気を取り直してフライパンに卵を割ったのを入れて良い感じに焼けたら巻いていく!

我ながら見惚れる手捌きだわ。

まあ、フライパンの件は忘れてくれ。

「おにーちゃん、おねーちゃん呼ぶ?」

「頼むな。実花」

雪も実花に呼ばれると来るんだよな。

実花は偉大である。

今日は二人に精一杯お礼?をしよう。

まあ、プレゼントは用意してあるが。


「じゃあ、頂きます」

『頂きます』

「雪は志望校とか決めたのか?」

「まだ。莉沙はあの~何だっけ?」

「知らねーよ」

「あっ、そうそう。猪塚高校に行くらしいわ」

「あそこな。母さんもそこの出じゃなかったかな?」

「へぇ~」

「おにーちゃん、実花にも分かる話題にして」

と、実花さんがご立腹なので話を変える。

「そう言えば、実花の友達来るんだっけ?」

「そーだよー」

「じゃあ、奥の和室を使って貰うか」

「私もそっちで寝て良い?」

「お前の友達だから駄目とは言わないが夜更かしは駄目だぞ」

「分かってるよ、おにーちゃん」

「そうだ、私の友達も三人来るけど」

「雪、そう言うのは早く言えよ」

「ごめん、忘れてた」

「分かったよ。じゃあ、雪の友達は雪の部屋で良いか?」

「いーよ。あと、友達の妹が着いてくるらしいよ」

「マジで頼むからそう言うのは早く言え。まあ、この際もう良いから」


ピンポーン


玄関で音が聞こえる。

どうやら二人の友達が来た。

「は~い」

「こんにちは、雪のお兄さん」

玄関の戸を開けると一番前にいる女の子がペコリと一礼する。

「ウチの妹がいつもお世話になっています」

「いえいえ、私の方こそお世話になっています」

「まあ、寒いですし家の中にどうぞ」

僕は実花と雪の友達十名を引き連れてリビングに案内する。


そこに雪と実花が来た。

なので、その場は実花と雪に任せてお茶を注ぎに行った。

ついでに雛あられも人数分持っていった。

どうやら、妹達は元気に仲良くやってそうだ。

雪に友達が出来たと言われた時はどんな奴かと心配になったものだ。

と言うのも雪はかなりのヲタ気質で部屋には色々並んでたりする。


取りあえず、実花の友達からお風呂に入れる。

その後、雪の友達を入れる。

その後に僕が入る。

大体、いつもそんな感じだ。

ちなみに雪と実花にプレゼントをあげるタイミングを見失ってしまった。

そのため、明日に渡す。

明日は土曜日で休みだし。

ひな祭りらしいことなにもしてないな。

お雛様を出すのは良いんだけど片付けるのがとんでもなく大変なんだよ。

そして、僕は一階に降りることを許されない状態になってしまった。

いや、何で全員全裸で上がってきてんだよ!

せめて、下着くらい来てくれ。

さっき鉢合わせた時死んだかと思ったわ。

と言うことで自分の部屋に軟禁されている状態なのだ。

「お兄ちゃん、上がったよー」

下から声が聞こえるので恐る恐る降ります。

少しでも危険な気を感じたら逃げよう。


無事にお風呂まで辿り着けた。

よし、風呂に入るか。

そう思ってドアを開ける。

「……お兄ちゃん……えと、あの、えーと……」

おーい、何故雪が此処にいる?

「雪、何で此処にいるの?」

「……おにいひゃんと……」

呂律が回ってないが何かあったのか?

「お兄ちゃん……と……お風呂に……入りたいな……」

あーなるほど。

可愛すぎだな。

まあ良いか。

あいつの背中でも流してやろう。

「良いぞ」

「ありがと……お兄ちゃん」

「背中でも流してやろう」

「ふぇえ!」

「どうした?」

「いや、だって恥ずかしいじゃん」

「ほう?昔は洗いっことかしたのに?」

「キャー、それ以上言わないで」

結局、背中を洗って一緒にお風呂に入って終わった。


ついでにプレゼントも渡せた。

良かったわ。

そして、慌ただしい我が家のひな祭りは終わったのだ。

ひな祭りと言うことで本日二話目の投稿をしました。

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