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転生したので転生ライフを楽しみたいと思います  作者: 五月メイ
第四章 ミンルド魔族王国編
22/45

20 市街探索

「すみません。ですが、こちらにも事情があるもので」

僕は淡々とそう答える。

「そっ、まあ良いわ。その化物……を……」

ピンク髪の女性はそのまま倒れる。

先ほどから収まることの無い魔龍(デミドラゴン)魔力(オーラ)だ。

それもかなり強い。それをもろ浴びて生きていただけでも奇跡に近い。

まあ、僕は魔力を無効化出来るので関係ないけど。

「ミトリス、そいつを連れて安全なとこまで下がっとけ。今から、こいつを殺る」

僕は後ろにいるミトリスに告げる。

「分かったのだ。気を付けてなのだ。大丈夫だとは思うが」

ミトリスはそう僕に言うと女性を抱えて約五十㎞ほど後方に下がる。

まあ、良い。こいつの耐性は知らんけどあんだけ離れてれば大丈夫だろ。

魔力(オーラ)全解放。


その瞬間、その場の空気が変わる。

魔龍(デミドラゴン)も後退りしている。

僕は魔龍(デミドラゴン)が翼を広げようとした瞬間に一撃、翼を斬った。

鱗は思ったよりも柔かった。

魔龍(デミドラゴン)は大きな咆哮を上げる。

そして、口から火炎弾を放つ。

僕はそれを避け魔龍(デミドラゴン)に斬りかかる。

スパッ、と言う良い音を立てて魔龍(デミドラゴン)の首が無くなる。


「お見事なのだ。あと、魔力(オーラ)を直してくれなのだ。ちょっと、苦しいのだ」

ミトリスが息苦しそうに言う。

「ごめん」

僕はそう言って魔力(オーラ)を収納する。

「この魔龍(デミドラゴン)の鱗を剥いでいくのだ。どうせなら有効活用するのが良いのだ」

ミトリスは慣れた手つきで魔龍(デミドラゴン)の鱗を剥ぐ。

「剥いでどうするの?」

僕は聞く。

「防具にしたり、武器にしたり装飾品にしたり」

ミトリスはそう答える。

「ふーん、ていうか柔らかくない?その鱗」

僕はミトリスにそう聞く。

「この鱗は魔力を注ぎ込まないと硬くならないのだ。だから、常に魔力(オーラ)を出している魔龍(デミドラゴン)は鱗の硬化があまり進まないのだ。それ以外にもその剣が斬れやすいのもあるのだ」

ミトリスは鱗を剥ぎながらそう言う。

「そうなのかな?」

僕は魔鉄鋼の剣を見てそう聞く。

「そうなのだ。その剣、ただの魔鉄鋼の剣には見えないのだ」

ミトリスが自信ありげにそう言う。

「いや、これ適当に加減する時用のなんだけど」

僕はそう言う。

「本気の時は何を使うのだ?」

ミトリスはそう聞く。

「こんなの?」

僕は大量の剣コレクションの一本、破滅剣メスリードを出す。

「ヤバイ剣だな」

メスリードを見てからミトリスが言う。

「まあ、ヤバイ剣だよ」

確かにこの剣、剣で斬ったものを完全破壊するんだよね。

原理は相手の(モノ)と呼ばれる弱点に力をかけると完全破壊できるらしい。この方法で神も殺せるとか。


その後、無事魔王城に帰還し……

「で、今からどうするのだ?」

ミトリスが僕に聞く。

「うーん、市街探索でもするかな」

僕は地図を見ながら言う。

「そうか。では、案内するか?」

ミトリスが僕に提案する。

いや、魔王がその辺うろちょろしていて良いものか?

否、断じて否だ。

「いや、一人でぶらぶらしてくるよ」

まあ、一人かは怪しいけど。

ミレンドスとか連れてくし。

「そうか、分かったのだ」

ミトリスはそのまま魔王城の最奥部へと帰っていった。

「ミレンドスとメーベも呼ぶか」

僕は二人のいる貴賓室に行った。


「ミレンドス~、メーベ、いる?」

僕はドアを開けて二人を呼ぶ。

「はーい」

ミレンドスが出てくる。

「今から、市街探索に行く予定なんだけど、行く?」

僕はミレンドスとメーベに聞く。

「行きます」

「同じく」

ミレンドスとメーベが答える。


「ここが魔族の街ですか、綺麗な街並みですね」

メーベが綺麗に区画整理された街並みを見て言う。

まあ、結構綺麗だ。

「確かに綺麗ですね」

ミレンドスが相づちを打つ。

「行こっか」

僕は二人にそう声をかける。

「「はい!」」

二人はそう答える。


屋台が多いな。

これ見てると昔行ったお祭りを思い出すな~。

さっきから二人とも色々買いすぎじゃね?

いやだって、お菓子やらお面やらアクセサリーやらなんでもかんでも買ってるよ!?

お金足りるか不安になってきた。

まあ、良いけど。

あと、何かさっきから人が寄り付かないんだけど何でだろ?

いや、たまにナイフ刺そうとする奴らは何?

暗殺者か何かなの?

全員、返り討ちに遭ってるけど。

ナイフを刺してもらう馬鹿はいないだろ。


ドガアァァァン


近くの通りで砂埃が舞う。

「何事ですかね?」

メーベが僕に聞く。

「見に行く?」

僕はメーベに声をかける。

「私がいても足手まといになる可能性がありますのでシーウォン様のみで行くべきかと」

メーベが答える。

要は偵察してこいと、こいつ、意外と頭が回る奴だ。

「しゃあ、ミレンドスと一緒に魔王城まで戻っといて」

僕は二人にそう告げ、音のした方へ行く。

念のため、仮面を被っておいた。


「おいこら!なに、俺様にぶつかってんだっ!」

いわゆる、チンピラである。

暴言を吐かれているのは獣人族の少女。

「何だ!そんなちっせえ声じゃ聞こえねえぞっ!」

獣人族の子は背中を蹴られる。

僕はチンピラに声をかける。

「すみません、その辺にしませんか?」

僕はチンピラの肩を握りながらそう言う。

「何だとっ!お前もこいつみたいになりたいのか!?」

チンピラが僕に殴りかかろうとする。

敢えて、僕は顔で受け止める。

「あーあ、仮面がボロボロ。弁償してくれます?」

僕は傷一つ無い顔で言う。

「っ!馬鹿な!俺様の拳が聞かねぇだと!」

チンピラはもう一度、殴りかかろうとする。

それを僕は手で受け止める。

「やれやれ、分からないの?」


僕は吸血鬼化して言う。 

片目の白目が黒くなり瞳孔が銀色に染まり黒目が赤く染まる。

そして、僕の全身からは血が無くなっていく。これこそ、吸血鬼化の最大の特徴、『血液不要体(モノヴァカン)』である。

「ひっ!何だお前!」

チンピラが後退りする。

「やっと分かった?おバカさん」

僕は声を弾ませて鳩尾を蹴る。

チンピラはそのまま腹を抱えて倒れ込む。

僕はチンピラを掴み衛兵の詰め所までやって来た。

「すみません、こいつ殴ってきたので宜しくお願いします」

「はっ!了解いたしました。隻眼の吸血鬼殿!」

衛兵はビシッと敬礼をしてチンピラを掴んで中へ連行していき無事?喧嘩騒ぎは収まったのである。


僕は先程の現場にきた。

そこには獣人族の少女が倒れていた。

僕はすかさず《再生(ベートス)》で傷を治し声をかける。

「あなたは?」

少女は僕に訊ねる。

「僕はシーウォン=ウォルフェンと言う」

僕は割れた仮面を着け直しそう言う。

「助けていただけいてありがとうございます。私はミルト=ヴェン=フォルクスと言います。『生命生誕の地《Garden of eden》』の管理者をしております」

少女は服をパタパタと(はた)くと僕に言う。

「『生命生誕の地《Garden of eden》』?」

名前からすると英語で『エデンの園』、アダムとイヴがかつて居た地だ。

「はい。生命生誕の地《Garden of eden》は全ての生命が生まれ落ちる地。誰もが通る道なのです。そして、神からの祝福が送られる場所でもあります。神ですらもそこで生まれ落ちるのです」

ミルトはそう言う。そして、僕に深々と礼をして消える。

そう、光の粒子に成って消えたのだ。


「お帰りなのだ!」

魔王城の門のところでミトリスが手を降りながら言う。

目立ちすぎだボケッ!

「目立ち過ぎ」

僕はそう言うとミトリスの襟を掴んで最奥部へと行く。

「許してくれなのだ」

「許さん」

僕はもう一度吸血鬼化してそう言う。

「はい。今度からはしません。どうかお許しを」

棒読みでミトリスが言う。

棒読み、やめようね。

「まあ良いや。で、何かあったの?」

僕は聞く。

「イヤー、ナニモナイデス。ハイ。」

片言でミトリスが言う。

何もないんかいっ!

僕は心の中でそう突っ込みを入れてから「|生命生誕の地《Garden of ede》って知ってる?」と聞く。

「知らないのだ」

めっちゃ、あっさり返された。

「あっそ。で、そろそろ戻ろうかと思ってるんだけど」

僕はそう言う。

「マジですか?」

ミトリスは口をポカーンと開けていた。

「マジだよ。だから、二人にも言っといて。帰りは僕の瑠璃に乗っけてくから」

「はーい」

憂鬱そうにミトリスが返事をする。

まあ、どっちにしろミクが心配しそうだし。

そんなときだった。

《思念伝達》が来る。

メーベからだ。

「どうかした?」

「桃色髪の女性が起きました」

あの、魔龍(デミドラゴン)と戦ってた奴か。

頑張って今日は投稿しました!

明日以降はどうか分かりません。

出来なかったらスミマセン。

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