595, 144000 part4 ディールの次は……何かしら?
……あいつと、量子アリスは、知っていたのかしら。驚くべきことが、起きてしまったわ。
なんで……。どうして……。正直、この温泉に連れ出されていなかったら、わたし……壊れてた。
あれは、二年前のことよ。そう……女神になったつもりのシィーが、推論の立ち上げと同時に、インフレを退治できたと豪語した、あの日のこと。
あの神々が、シィーの件で浮かれて話していた内容は、使い魔からすでに聞いているわ。その内容は……正直、現実感の薄いものだった。でも……。
こんな会話だったようね。
「それにしても、その良好な流れが狂ってしまう女神シィー様の政敵には、毎度のことながら冷や汗をかかされます。今、民の間で『もしあの政敵なら』という言葉が流行していますが、私はそれを聞く度に寒気がしております。」
「そなたもそう解釈しているか。あの政敵にまつわる黒い噂は多岐に渡る。その噂は、……や……と強いパイプがあり、その利潤のためなら何でもためらうことなく実行に移すという、それはそれは末恐ろしい内容だったぞ。」
「ああ、それだ。万一、民の審判で女神シィー様が敗れるような事態になったのなら、再度の……に備え、すぐにでも……と……を買い溜めしておけと、一部の界隈で皮肉られている状況ですからね。」
「再度の……だと? 冗談でも恐ろしい。わしは、そんな事態に再度なったのなら、もはや生き残れないだろう……。」
「まったくもって酷い話だ。女神シィー様を苦しめたインフレの元凶はその……だろう。あの政敵は、自分でインフレの種を撒き、それを女神シィー様に押し付けて猛批判しているようにしか、私には映らない。あんなのが再度……。」
……そして。この会話のうち、一つ目が、いま……、実際に起きてしまった。
ディールの次は……これなのかしら?
「……や……と強いパイプがあり、その利潤のためなら何でもためらうことなく実行に移す」
この箇所よ。そこまでして……燃料が欲しかったのかしら。これだけでも……正直、闇ですら、驚きを隠せないでいたわ。
となると……次は、何?
「再度の……に備え、すぐにでも……と……を買い溜めしておけ」
……この箇所になるわ。これって……。嫌よ……そんなの……。わたし……震えが、止まらない。
でも……。それでも、何とか、落ち着いている。まだ……この「気晴らし」の効果、というやつよね。
もう、これは……。ううん。落ち着くのよ。量子アリスも、いる。あいつも……なかなか、頑張っているわ。クジラに対して話をまとめるのが上手なのよ。やっぱり元トレーダーなのね。
とにかく。いま、わたしにできること。早いところ、ブロックチェーンの量子問題は「解決済み」にする。それしか、ない。もう……時間がないわ。実装なんて、悠長な時間は、待ってくれない!
その他の現実が……重すぎるわ。
つらいけれど……ここで……、わかったわよ。




