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530, よく耳にする分断の時代? それは、違うわ。これは刻印の預言による、ただの「傀儡の時代」よ。

 こんなご時世だけど……コンジュ姉と一緒に女神をできるなんて。わたし的にはね、こんなことにならなければ、絶対に無かったことよ。


 もちろん、この瞬間にも……福音は力を増している。もう止められない。実際に、そのルールを決める側すら福音で固められている、そんな噂すらあるわ。つまり……声を大きくして訴え出れば、必ず勝てるってこと。……でもそれって、本当に?


「相変わらずあなたらしいわね。こんなにも『ゆるいステーブル』だなんて。ふふふ。」

「あら? そんな時間すら惜しいはずでしょう? まあいいじゃない。デペッグしてないんだから。」

「……闇の勢力的には、これはアウトよ? そこは少しは考慮してほしいわね。」

「そう言いながら、闇で縛ったステーブルがもう揃ってきたじゃない。信用はあるかもしれないけど……みんな警戒してるのよ。だって、それらは闇……つまりCBDCの布石じゃないか、って。実際にコミュニティを回ると、それがよくわかるわ。だから今でも主力は、この『ゆるいステーブル』なの。ゆるい分、CBDCの影は皆無。ええ、皆無よ。女神として言い切れるわ。」

「ちょっと、『女神として』って……。でもそうね。あのゆるさじゃ闇は絶対に関われない。つまり、ちょうど良いゆるさってことね。闇と距離を置いたままデペッグしないなんて……これは奇跡かしら?」

「なによ? 『闇と距離を置いたからこそデペッグしない』って言いなさいよ。もう……。」


 今回もコンジュ姉と一緒に、わたしはこの地を舞っているわ。でもね、今回は違う。そこに闇はないわ。純粋に取り組んでいるの。そんな貴重な時間……。


 そこへ、量子アリスが姿を見せた。PQCで忙しいのに、合間を縫って覗きに来るのよ。なんとも微笑ましい時間だわ。


 ……わたしの正直な気持ち? 嬉しいわよ。でも、そんな感情は持ってはならない。今はとにかく、この状況をなんとかしなければ。


 ……。よく耳にする分断の時代? それは、違うわ。これは刻印の預言による、ただの「傀儡の時代」よ。分断は囁き、預言となる。でも、狙いはそこではない、なんて。


 そういえば、フィーの地域一帯の政も大きく動いているようね。頭を取り替える? さあ、誰になるのかしら。なんて……もうわかるわ。だって、これは傀儡の時代。糸が丸見えだからね……結局、つなぎやすい者こそ傀儡になる。それだけのことよ。つまり……はじめから決まっている、そういうことね。

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