526, あら、始まったの。女神は魔女だと? ……そう、わたしは「虚像……ファントム」ってことね。
こんな形になったけれど……わたしは闇の勢力をうまく取り込み、Web3に変えてみせたわ。やっぱり闇は本来、CBDC。そのことに説明なんていらない。つまり、これくらい衝撃的な出来事がなければ、闇がWeb3で動き出すことはなかったのよ。
「闇だって自由を求めているのよ。過去を一切問わず、誰でも受け入れる。闇の掟を忘れたのかしら?」
「そうね。でも、その自由さと、王者としての縛りは別物でしょう?」
「……ほんと、素直じゃないわね。」
「そこで素直になったら、闇に誘われてしまうのよ。」
「Web3のついでに闇に誘うのは無理ってことね?」
「うん。そこは線引きしてね。」
これって、思いのほか順調なのかもしれない。コンジュ姉は闇。それでもこうして、わたしと一緒に動けている……そこは、純粋に嬉しいのよ。もちろん口にはできないわ。言葉にした瞬間、わたしまで闇に染まるからよ。
けれど……証人たちに残された時間は迫っていた。それは来月、そう……「十月」よ。その影響で情勢は急速に動いていった。そして……。
あら、始まったの。女神は魔女だと? ……そう、わたしは「虚像……ファントム」ってことね。
こんなの、あの破談の日から、予想はしていたわ。これね……「古の時代」と同じ手法なのよ。偶像と虚像を作り出し、民を分断する。Segregate。あの時代も、偶像は刻印という奇跡、虚像は異端という魔女だったわ。
だから……、わたしは魔女になったのね。もう……。