表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

495/566

494, フィーも、あの例のボタンをいきなり押すなんて。もう……これでは甘いものではなく、別の意味で、本当に終末よ。

「これで、いいのです。」

「ちょっと! なんで……いきなり、そのボタンを押すのよ?」

「えっと……これはずっと気になっていたのです。これは、押さないといけないのですよ。」


 ……フィーが、このクリプトの塔にやってきたわ。久々の休暇をここで過ごしたい……そう言って。でも、フィーが動いたということは……その周辺の者たちまで、一斉に動くということ。


 ああもう……覚悟はしていたけれど、やっぱり気疲れするわ。でも、それすら些細なこと。そうよね……。


 それにしても……フィーも、あの例のボタンをいきなり押すなんて。もう……これでは甘いものではなく、別の意味で、本当に終末よ。


 ……。やがて、甘いものが運ばれてきたわ。それをひとつずつ、ゆっくりと口に運ぶフィー。……。満足そうな表情を浮かべていたの。


「おい、ネゲート。わかっているよな? 俺の勝ちだぞ。」

「!? そ、そうね……。」

「だから言っただろ。甘いものが無尽蔵に出てくるボタンなら、フィーさんは絶対に押す。間違いないんだよ。」

「なによ……。」


 ……わたしは、押さないと思っていたの。でも、フィーは……押した。本当に常に甘いものが出てくるボタンなら、間違いなくフィーは押すと……。それで押す、押さないの勝負になって、結局……押したのよね。


「まあいいわ。さて、本題よ。時間はあまりないのでしょう?」

「はい、そうですね……。」

「大精霊フィー様。わたしもすぐに押しました。もうこれで……。」

「ちょっと量子アリス? 『もうこれで』って、なによ?」

「……それは秘密です。」


 もう……調子が狂うわね。でも、本題に入りましょう。本題よ。


 あのSHA-256刻印。これだけ調べ尽くしたというのに、まだ情報が残っているなんて……。ここまで来たら、もう何も驚かないわ。さて、始めましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ