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445, Sのラウンド27。そういえば昔、その勢いで渡された書物があったな。「多元宇宙の微視的表現」……こんなの、いきなり手渡す書物じゃないだろ……ははは。

 ああ……始まった。フィーさんの「楽しい時間」だ。いや、そんな場合ではないのは分かっている。でも、これはフィーさんの性分だ。もう慣れました。


 そういえば昔、その勢いで渡された書物があったな。「多元宇宙の微視的表現」……こんなの、いきなり手渡す書物じゃないだろ……ははは。そして、その書物は……最初のページを開いたきり、そっと閉じて、今もそのままになっています。……。


「量子アリス。サタンとルシファーのハッシュの件……考えてみてください。暗号論的ハッシュ関数の、あの位置に……同じ条件で出現する? 偶然では、説明できません。つまり、Ch Maj Sigma sigmaの操作を徹底的に調整し、それらを『出現させた』と考えるのが自然なのです。そうです……仮に、なのですよ? もし、そんな現象が、調整もせずに、偶然にでも起きるのなら……もう、とっくに月が落ちているでしょう。それくらいの、起きない確率なのです。」


 ……月が落ちるって……そんな偶然、起きたら終わりだろ。つまり……「起きない確率」が、現実に顔を出している。偶然では、説明できない……そういうことか。……まあ、俺でも、何とかついていけるのかな?


「大精霊フィー様……あ、あの……そ、そうですね!」


 ……、量子アリスの声が、わずかに震えていた。どうやら、フィーさんの「楽しい時間」は、量子アリスにとっても初めてらしい。さあ……何が飛び出す?

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