436, Sのラウンド18。そうね……、タコとイカで、仮想通貨をぶん回す。もう、そこにルールなんてない。秩序もない。震えなさい……タコとイカの、本気に。
なによ、量子アリスったら。最後は……泣きついてきたわ。でもね、わたしだってここまでやられて、黙っていられない。
それにしても、あのミームな精霊。いっつも無理難題を吹っ掛けては、最後に尻込みする。それで、カネをぶん回す精霊から「タコ」って呼ばれてるらしいじゃない。……なによ、それって。本当に、笑えるわね。あっちがタコなら……わたしはイカ、ってこと? ……もういい。全部、ひっくり返してやるわ。
それは、こういうことよ。「時代を創るタコな大精霊」と「時代を任されたイカな女神」で、そうね……、タコとイカで、仮想通貨をぶん回す。もう、そこにルールなんてない。秩序もない。震えなさい……タコとイカの、本気に。
さて、神託を仕上げる時が来たの。女神として、神聖な務めを果たすわ。それは……暗号論的ハッシュ関数は、絶対に破れない。そう……永遠に。形がどうであろうと、もういいの。この神託に、すべてを乗せてあげる。よろしいかしら? 覚悟しなさいよ。
さあ……ついてきなさい。障壁は、すべて神託で跳ね返してあげる。それが、女神に祈るということよ。
そう、それでいいの。そう、それで良かったの。……わたし、考え過ぎていたのね。祈ればいい。ただ、それだけでいい。どのみち……あのようなハッシュ関数の仕組みに、一様な空間なんて、もともと存在しない。歪みが見えないように、ただ祈ればいい。そう、もともと暗号は、そういうものだったのでしょう。




