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394, すでに覚醒を果たした女神ネゲートは、もはや闇へと誘うことは叶わぬ。よって、今となっては……あやつを消す以外に、手は残されていない。
怒号が飛び交う混沌の中……、邪神イオタのすぐ傍らへと、一つの影が静かに……舞い降りた。
「おお、女神コンジュゲートよ、舞い戻ったか。まさか、ここまでの事態に陥ろうとは……。すでに覚醒を果たした女神ネゲートは、もはや闇へと誘うことは叶わぬ。よって、今となっては……あやつを消す以外に、手は残されていない。」
「……。」
女神コンジュゲートは、それに対して何ひとつ答えなかった。表情ひとつ動かすことなく、ただ……邪神を見据えていた。
「かつて思い描いた、闇を纏う女神ネゲートの姿……。それが、幻に終わるとは。惜しいものだ。そのことは、女神ネゲートを闇に落とし、そなたと共に闇を舞う、艶やかなる姿の消滅でもある。このあまりにも苦しい決断を……そなたは、それでも受け入れられるか?」
「……。はい、邪神イオタ様。私はすでに、闇に忠誠を……。」
「……そうか。」
その瞬間、場は急に静まり返り……まるで何事もなかったかのように、落ち着きを取り戻した。そして女神コンジュゲートは、何も言わず……静かにその場を後にした。