392, もう、朝からぎゃーぎゃー騒ぐような展開はないんだな。はは、なんてな。ただ俺も、気をつけた方がいいと思っているさ。これでさ、邪神がその正体を現す……? そんな都合のいい話ではないだろうよ。
もう、朝からぎゃーぎゃー騒ぐような展開はないんだな。はは、なんてな。ただ俺も、気をつけた方がいいと思っているさ。これでさ、邪神がその正体を現す……? そんな都合のいい話ではないだろうよ。
「……なにかしら?」
「ああ、いや。何でもないよ。」
「なによ? まさかまだ……、わたしが朝から騒ぎ立てるとでも思っているわけ? わたしは……時代を担う女神として覚醒したのよ。もう、そんなのは過去の話。そう、ゆるい女神なんて存在は……大過去ですら、その経路と特異点を塞ぎかねないほど……、遠い昔の話になり果てたのよ?」
「ああ、そうですか。でも……そのへん、やっぱり変わっていないね。ネゲートは、やっぱり……ネゲートだった。」
「……なによ、それ。」
なんだか、ふとした拍子にネゲートは、またゆるくなりそうだ。そこで今、言っておかないと、もう口を挟めない気がして。そこで、俺の考え……、やっぱりそんな都合のいい話ではないだろう、を伝えておいた。
「それ……。前に、ふとわいた疑問ね。あんな邪神すら『ただの手駒』として動かしてしまうような黒幕が存在するかも……、だなんて。そうよね……。これは、そんなに簡単な話ではないわ。」
「そうなんだよ。間違いなくそいつは、計り知れないほど小賢しくて、そして……どこまでも用意周到なんだろうな。」
「うん。それで案外……身近にいて、ここまで緻密に計算し尽くして、完膚なきまでに仕掛けてくるお相手なんて、そうはなかなかいないわ……。間違いなく、とんでもない精霊でしょうね。」
「とんでもない精霊……か。」
「ここで今一度、冷静に分析してみましょう。その黒幕は、邪神やわたしを狙うには十分な立場で……、チェーンや推論に熟知しているわ。そして、血が流れることについては……特に、何も感じない。しかし、知名度はそこまで高くない分、裏で動ける余地もたっぷりあって、そして何より……野心家よ。こんなところかしら?」
その分析結果……案外、いい線いってるかもしれないな。ただ……対象範囲が広すぎる。でも……この状況を見る限り、間違いなく「いる」よ、それ。