376, そういえば……古の大精霊様は、少し前にこう仰っていた。「それぞれに異なる輝きを持つ者たちが、同じ時代に……」と。その言葉の真意を測りかねながらも、我らは今日も、成果をあげるべく邁進している。
こうも我らの周囲には、油断ならぬ者たちが揃ってしまった。それは、あの女神から始まり、「闇の勢力」に属する量子アリスまで……。このあたりの関係は、決して単純なものではない。
……そうだな。量子アリスの観測が始まる前に、何としても成果を上げ、あれを完成させねばならない。とでも言えば分かりやすいのかもしれない。
そういえば……古の大精霊様は、少し前にこう仰っていた。「それぞれに異なる輝きを持つ者たちが、同じ時代に……」と。その言葉の真意を測りかねながらも、我らは今日も、成果をあげるべく邁進している。
だが、焦れば焦るほど、物事というのは思うようには進まぬものだな……。
「大丈夫大丈夫。量子アリスちゃんは、当面『広報担当』みたいなもんだから。あの容姿を活かして、たっぷりと信徒を釣るんだろ? まさに、闇の得意分野さ。だからね……それが終わるまでは、上蓋を跳ね上げるような真似は、きっとしないはずだぜ。」
「……待て、そんなのまでが目的だったのか? それなら……確かに、その傍に……。」
「おっ、気付いてたか。そうそう、あれは最近『闇』で復活したコンジュゲートだよ。一緒に動いているらしいね。そんな話、入ってきていたぜ?」
「コンジュゲート、だと?」
「そうだぜ。あの女神の姉だったはずだ。」
……冗談だろ。それはつまり、あの女神の姉が闇の勢力だってことか? さらに姉ってことは、そのコンジュゲートも女神に属するはずだ……。
「おい、いったいどうなっているんだ。ただでさえ複雑だった関係が、さらに意味不明な迷路になってきているではないか。つまり……我らが追っているあの女神は、闇の者ってことか?」
「おっと、それは違うな。なぜなら、邪神様があの女神を欲しがっていたんだ。もし本当に闇の一員だったら、とっくに邪神様の手の内にあるはずだろ?」
欲しがっていた……、だと?
「なんだそれ。でも、まあ……筋は通るか。それで、時代を創るとされるあの大精霊と組んでいる理由も、それか? やたらと闇に対して理性を欠いたような敵意を向けていた、あいつだ。」
「どうだろうな。それは組んでいるっていうよりは……自然にそうなったって感じだな。選択肢が他になかった、そんなところじゃないか?」
これは……どう考えれば、結論に辿り着けるのだ? この構造を紐解くには、あまりにも多くの層が絡み合っている。つまり、解くのではなく観測するしかない、ということなのか……。




