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346, そうです、これは久々の休暇。ついでに、ネゲートが女神として何やら呼ばれていたということで、それに便乗するかたちでついて行く。予定通りです。

 ……これは、そういうことだったのか。この味……なつかしい。でも、それ以上に……よくもまあ、こんな量を積み上げたものだ。完全に、別の意味で「異質な空間」となっている。


 そして、シィーさんの方を見ると……目を丸くする、とはこのこと。「なにこれ……?」って顔をして、固まっている。


 まさか……こんな場所で、これに食らいつく日が来るなんてな。やっぱり、これって……どんな場所でも、同じ味。時代が変わっても、変わらない味。だから……「偉大なる食べ物」ってことだったんだろうな。


 ……。そうです、これは久々の休暇。ついでに、ネゲートが女神として何やら呼ばれていたということで、それに便乗するかたちでついて行く。予定通りです。それで、フィーさんも、まあ……今は大精霊ですので、少々とっつきにくいあの神々が同行することになりまして、結果として、俺たちも一緒に動くことに。


 それで……この光景です。さすがに、ネゲートとフィーさんは別室で、それなりの「待遇」を受けているようですが、俺たちはというと……こんな空間に、ぽんと放り込まれてしまいまして。


 まさか、こんな場所で……、こんなものに辿り着くとは、思ってもみませんでしたよ。


 でもね……。このような、非現実的な空間が、あまりにも平然と現れてしまう。……それこそが、異世界なんだと、俺は思うよ。だってさ、これを指示したのが……「時代を創る大精霊」なんだ。それは大精霊の中でも、最上位クラス。その辺の小さな地域一帯を任されてる大精霊とは、わけが違う。


 そんで、そんな「時代を創る大精霊」が……まさか、あの魅力的な包み紙や、コンパクトな箱に詰められた、バンズで「あの味」を挟んだ「例のそれ」を……大量に、積み上げているんだからさ……。


 ぶっちゃけ、気持ち的には、かなりリフレッシュできています。量子アリスなんて、こういうのは初めてだったのかもしれないな。珍しそうに、観察しながら……あれを一本一本、丁寧に口に運んでいた。


 想像すらしていなかった状況に、俺もつい、久々に、あの当時の記憶がよみがえってきました。勝っても負けても、まるで「サービス」のような価格で提供されていた……、あの飲み物。片手にそれを握って、仲間と一緒に、好き放題暴れてたあの頃の風景。


 ……ああ、そんな記憶も、どこかの片隅でずっと眠ってたんだろうな。ようやく……そのあたりも、少しずつ戻ってきた気がするよ。

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