248, さて、これでもう話は決まりましたね。ついでに、女神様の力で、私どもにかけられた警告を解除していただきましょう。そして、一緒に未来へと進むのです。
ここまで追い込まれたのは久々ね……。冗談じゃないわ。それなら……そうね。
「わかったわよ。好きにしなさい。これで良いのかしら?」
「女神ネゲート様、ありがたき幸せに存じます。それでは、お願いできますね?」
「そうね。ただし、これだけは言わせて。あっ、もしかして、一つだけしか許されていなかったの? でもね、違うわ。なぜなら、これは女神としての立場ではなく、ネゲートとしての発言よ?」
どうせこの精霊だって滅茶苦茶なのよ? それなら、これくらい許されてもいいでしょう?
「……。わかりました。でも、これで本当に最後ですよ?」
「なによ? 今、わたしはただのネゲートよ? でも、あのミームは女神の立場によるもの。そこを、おわかりかしら?」
「……。女神ネゲート様、そんな言い訳は通用しませんよ。」
「そうかしら? それなら、そちらの出金不能だって通用しないわよ? これから一気に生じるステーキングのロック解除。その対応で首が回らなくなる。そうでしょう? それで、そこまでしてまで、わたしを狙ったの?」
わたしだって、そんな簡単にはやられないわよ。
「わかりました。そこまでおっしゃるのなら、本当に、これで最後ですよ?」
「なにがよ? それなら、わたしはね、あんたが言っていた『約束証書』が……そう、未だに逃げ回っている『実態のないウォレットによる数字操作……スキャム事件』と、よく似ていると感じたのよ?」
「はて……それは、どういうことでしょうか?」
「そう。『実態のないウォレットによる数字操作……スキャム事件』では、チェーンすらなく、ただウォレットの数字を操作して多くの民を翻弄し、とんでもない額を民から騙し取ったスキャムよね? でも……その『約束証書』、それって、ほんの少し形を変えただけで、実質、このスキャム事件とほぼ同じじゃないかしら? だって、『約束証書』には非中央が作用しない、ただの中央な約束事よ? もしそれで、『約束証書』を、現物とは切り離して市場に放出したら……さて、何が起こるかしらね?」
「……、……、……。」
あら? 急に黙り込んじゃって。やっぱり、そういうことだったのね。何となく気づいていたけど、図星みたいね?
「どうしたのかしら? 何か言ったら?」
「……、女神ネゲート様。さて、これでもう話は決まりましたね。ついでに、女神様の力で、私どもにかけられた警告を解除していただきましょう。そして、一緒に未来へと進むのです。」
なによ? 急に話を変えて……。都合が悪くなると、すぐに話をそらすつもり? それに、警告ってどういうこと? まさか、そんな事態になっていたなんて……。もう、なんなのよ!




