243, あなたは何でもかんでもステーキングを名乗っているようだけど、本物のステーキングはどれなの? ほとんど、その実態はレンディングやポンジーキングよね?
……。何が取引よ。わたしのミームを利用して、首が回らなくなったステーキングの大部分を救うなんて言い始めたわ。ちょっと待ってよ、どうしてそうなるのよ?
そもそも、コンセンサスメカニズムがステーキングをサポートしていない場合、どこがステーキングになるのよ? つまり、その大部分の実態は……別の層で主要な短冊をロックし、それを担保に、さらに別の場所からカネを集めて配分することで、高い利率を維持しているだけでしょう? そのうち新規のカネが入らなくなれば……、そうなるわ。
「あのね? わたしは、そのミームとは無関係よ?」
「それは存じております。ところが、女神ネゲート様の一声で、そんなものはどうにでもなるのです。その精霊は、すぐに女神様の言いなりですから。」
「……。」
「まだロックされている分が多数あるはずです。その一部を、女神様の権限で動かせるようにして……あとは、おわかりですね?」
「ねぇ? 勝手に話を進めないでいただけるかしら? そんなこと、するわけないでしょう? そもそも、あなたは何でもかんでもステーキングを名乗っているようだけど、本物のステーキングはどれなの? ほとんど、その実態はレンディングやポンジーキングよね?」
あまりにも態度が悪いから、ちょっとした造語を混ぜてやったわ。それが「ポンジーキング」よ。これはね、高い利率分を新規のカネ……入金でごまかす行為を指すのよ。当然、途中で破綻するのは自明の理かしら。
「はははは。この時代の女神様は、なんとまあ、論理に偏り過ぎておりますね。そもそも用語なんて、誰にでもわかりやすく、統一して並べているだけですよ? わかりやすさ、それが大事なんですから。ところで、ポンジーキングとは……。変わった言葉ですね。たしかにステーブルなどはレンディングになっている点は否定しません。もちろん、そうですとも! あんな強奪が起きず、腐った量子さえ……チェーンに投げ込まれなければ、問題ないはずでした。もはや、それらは不可抗力です。そうですよね?」
「……、あんた、それ、本気で言っているのかしら?」
もう……。とんでもないやつだわ。
「女神ネゲート様。そうです、本気で言っておりますとも。私どもはただ、ステーキングの代行をしているだけです。何の問題もありません。よろしいですね?」
「なによ、それ……。」
「そこで、女神様の力を少しお借りしたいだけなのです。不可抗力が重なって問題が起きているのですから、女神様は、このような精霊を見捨てず、必ずや救うはずです。そうすれば民も助かるでしょう。そこで、先ほどの提案となるわけです。そして、これは女神様だけの問題に留まりません。そうですとも、私どもは女神様のミームだけでなく、あの大精霊様のミームまで扱っているのです。つまり、これには確実な対処が求められるのですよ? そして、これが本当の『ディール』です。」
「えっ……。」
……、それって……。その大精霊のミームって……。




