238, おい、女神! おまえを信じて取引していたんだ。それなのに、このザマか? 出金しようとしたら、突然「セキュリティリスクの警告」なんて通知が来て、カネが出せないじゃないか?
……。わたしの直感って、やっぱり鋭いのかしら。こんなときくらい、鈍感でいたかったわ。
「おい、女神! おまえを信じて取引していたんだ。それなのに、このザマか? 出金しようとしたら、突然『セキュリティリスクの警告』なんて通知が来て、カネが出せないじゃないか? 何が資産を守るためだよ? どうにかしろよ! カネ返せよ!」
やっぱりこうなってしまうのね。あのような疑惑だらけの「リザーブの証明」では、当然か……。そこに「エンタングルメント」するあらゆる場所で、次々と「なぜかセキュリティリスクの警告で……簡単に出金できない」状態が出始めてしまったわ。
「まずは、落ち着いて……。」
「何が『落ち着け』だよ? 俺はカネさえ無事ならそれでいいんだよ! なんとかしろよ!」
「……。」
……。これは、中央で取引を管理している精霊の問題。でも……わたしは神託を下賜してしまった。こう言われても、何も言い返せない……。
「まさか、このまま凍結なんてことはないよな? ふざけんなよ! カネ返せよ、わかってるよな?」
「とにかく落ち着いて。ちゃんと資産を守るためって書いてあったでしょ?」
「おまえ……。それ、本気で言ってるのか? 何がセキュリティだよ? こんな理解不能が出始めた。ただの言い訳だよな? そうだよな? 俺たちのカネ、どこに消えたんだよ! 言ってみろよ!」
……。
「とにかく……、指示通りやってみましょう。」
「おまえさ、なめてんのか? 何度も指示通りにやってるんだぞ。それでもカネが出せない。わかってるのか、この深刻さを? 一体どうなってるんだよ?」
「……。」
「いいか? カネさえ出せれば、あとはどうでもいいんだ。セキュリティ? そんなの知るかよ。だいたい、追加で求められた内容は、すべて済ませているはずだ! なのに、なぜ今になって……、しかもカネを出すこのタイミングで要求され、挙げ句の果てに通らないんだ? ふざけんなよ!」
「……。」
「そもそもセキュリティリスクがあるなら、カネを入れる前に警告しろよ! そうだよな? 俺の言ってること、間違ってるか?」
「……。」
……。そうよね。本来なら、カネを入れる前に警告……よね。つまり……。
「ああ、そうだね。セキュリティを強化しろって? やってみたさ。でも、エラーで通らず、再認証。しかも、再認証には別の番号が必要で、それが届くのを待ってみたが、一向に来ない。ふざけんな! カネ返せ!」
これはもう……。わたしですら、心が折れそうだわ……。