表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

231/580

230, まったく、量子の精霊のクズどもが! 俺たちが絶好調だったあの瞬間を狙って「量子ビット」なんてブチ込んできやがって!

 パワープラントまで持ち出してきた採掘の精霊との話し合いの場を、再び設けたわ。ところが……。


「おいおい、女神ネゲート様よ? 女神様が『量子ビット』を見抜けなかったおかげで、俺たち採掘の精霊はどうしろっていうんだ? すでにパワープラントも確保したし、今さら後には引けんぞ?」

「そういやお前、地のチェーンを推してなかったか? まさか……地の信仰者だったのか? 実は量子なんてどうでもよくて、その概念を俺たちに押し付けたいだけじゃね?」

「なんだなんだなんだ! それなら安心した。量子なんて関係なかったんだな? それなら、地なんて捨てて、さっさとこちら側に来てくれよ、女神様。あんな『ステーキング』なんて、使い物にならない仕組みだ。よくもまあ、あんなものを導入して平然としていられるよな、そうだろ?」

「ああ、地のチェーンの蛮行だけは今でも忘れられねぇよ! 難易度調整をボムさせて、俺たちの首を最大限まで締め上げるなんてな! こんな残虐なこと、本当にやるとは思っていなかったはずだぞ? ほんと、どうなってんだよ! そうだよな、女神様よ?」

「そうだそうだ! まったく平気でそんなことをやるのが『ステーキング』なんだよ! あの占有の仕方、よく見ろよ! ふざけすぎだろ!? あんなものが『非中央』で通るわけがねぇ!」

「もう……。話をそらさないで! わたしは耐性を考えてはいるけれども、そのような可能性もあると……。」

「おい……。そのような可能性、だと? そんなのは『絶対にあり得ない』んだ。いい加減、理解しろ! こんなの、考えるまでもない!」


 やっぱり、採掘が中心にあるのは変わらないのね……。


「そもそも、俺たちの力でチェーンが動いているって理解してるか、女神様よ? それがわかってないなら、どうなるか思い知らせてやるぞ? ハッシュパワーは、それなりに俺たちの力だけで動かせるのだから。そうだろ?」

「それは……。」

「まったく、量子の精霊のクズどもが! 俺たちが絶好調だったあの瞬間を狙って『量子ビット』なんてブチ込んできやがって!」

「ああ、腹が立つぜ。推論の精霊のやつらが俺たちを冷ややかに見る、あの目を思い出してきた……。ああ、そうだな。お上品ぶった推論の精霊なんかに、俺たちの気持ちなど分かるわけねぇだろ。悔しかったら、そうだな、俺たちからパワープラントを奪い返せるもんなら奪い返してみろよ? ははは、できるものならな!」

「今回ばかりは、俺たちの完全勝利だな! なんといっても、大精霊様がついてるんだ。これ以上の強みがあるか? 推論の精霊など、さっさとどこかへ消えてしまえ!」


 ……。


「がはは! あーそうだ、そこまで言うのなら、俺たちに代わりの採掘専門なチェーンを用意してくれよ? 実際、俺たちは採掘さえできればいいんだよな! おっと、ハッシュはそのままにしておけよ? 採掘の機材がパーになっちまったら笑えねぇからな!」

「そうだな。女神ネゲート様でしっかり整えてくれよ? 俺たちは、そういう細かい準備は性に合わねぇんだ。」

「それそれそれそれ! 俺たちでも簡単に用意できると考え、実際に試してみたんだが……。まだ採掘できる場所からチェーンを抜き出すだけではダメだったやつだろ? まったく、なんで動かねぇんだよ!」

「そんなこともあったな! あれはシャレにならねぇから、今度こそ頼むぜ。」

「なーに、今回は女神様が全部用意してくれるんだから、気楽なもんだぜ。」


 なんでそうなるのよ……。話が進まない……。なのに、時間だけが過ぎていく……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ