207, そなたの働きぶりに、我は満足しておる。我ら下僕たちの腹を満たし、ついにはこの我の腹まで満たし始めるとはな。醜い争いこそ、闇に喜びをもたらすもの……揉め事の種が確実に動き出したようじゃ。
不気味な笑みを浮かべながら、女神コンジュゲートをじっと見つめる邪神イオタ。その目には冷たい闇が宿り、やがて満足げなトーンで静かに語り始めた。
「ほほう、そうか。再び訪れた感動……そうか、さらなる姉妹の再会を通じて、闇の干渉がさらに深まったということか。」
「邪神イオタ様、さようでございますか。そうです、あと少しでこの地は、晴れることのない深淵の闇に包まれていくことでしょう。」
「それは素晴らしいことじゃ。そなたの働きぶりに、我は満足しておる。我ら下僕たちの腹を満たし、ついにはこの我の腹まで満たし始めるとはな。醜い争いこそ、闇に喜びをもたらすもの……揉め事の種が確実に動き出したようじゃ。」
それは手記のことだろうか……、ふと、女神コンジュゲートの頭にその考えがよぎった。
「邪神イオタ様。その争いの発端については、私は手記を差し向けただけでございます。それは、『共同体全体』で参加でき、自然との調和を重視しながら、道徳的で教育的な通貨を目指しましょうという、啓発的な内容でございます。」
邪神イオタは、それを聞いた途端、腹を抱えて大笑いした。その声は低く響き渡り、笑いが収まると「そうか、そうか」と女神コンジュゲートを促し始めた。
「それは、我らの闇を大幅に増幅させる内容であったな。誰もが己の欲望には抗えぬものだ。それゆえに、自らの魂すら赤か黒にベットしてしまう……そんな我らにとっての大いなる喜びを提供する者まで現れるのだ。実に素晴らしい。もはや、その争い事には『共同体全体』などという概念は軽く否定され、大いなる欲望の闇がすべてを包み込み、誰もが『すべてを我が物にしようとする状況』に成り果てたのだ。さあ、その醜い争い事の焦点とは何だ? 女神コンジュゲートよ、我に告げてみよ。」
「邪神イオタ様。それは、部分準備をすべて我が物にする……、まさにそのような内容でございました。」
邪神イオタは、静かにゆっくりと拍手を打ちながら、広がる闇の余韻を心ゆくまで味わった。
「そなたは実に有能な女神だ。あの大精霊シィーとは比べものにならぬほどにな。たった一つの手記で、ここまで闇を増幅させるとは見事だ。これからも、そなたの働きに大いに期待しておるぞ!」
邪神イオタからの賞賛に、女神コンジュゲートは軽く一礼を返した。そしてそのまま、静かに女神ネゲートの元へと飛び立っていった。




