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206, ネゲート、私が必ず護ってみせるわ。だって、あなたが私にとって一番大切な存在なんだから! そこで、私が掲げた「ポスト量子暗号」を信じて、「仮想短冊の通貨」を一緒に頑張りましょう!

 コンジュ姉……。もうっ! わたしと「量子ビット」、どっちが大事なのよ!


「あれ……、その表情……もしかして、怒ってるの?」

「そうよ。」

「でも、そんな怒った表情も、とってもかわいらしいわ!」


 ……。なんだか調子がくるうけど……まあ、いいわ。


「もうっ! 突然のあの登壇……一体何を意味しているのかしら? もともと、コンジュ姉が『量子ビット』に注目しがちなのは、わたしも理解しているわ。でも……、今すぐに複雑な量子の演算が実現できる訳ではないわよ? そんな要点が抜け落ちている内容だったので、わたしはね、それがものすごく不満なのよ。そこでコンジュ姉? わたしの神託を……理解してる? 『現実』に重みを置いた『仮想短冊の通貨』に関する内容なのよ? もう……。」

「ああ……、やっぱり怒ってる。ネゲートは、ほんといつもそうなんだから。ちゃんとね、私はあなたのことを理解しているわ。その証拠に、私が掲げた……『ポスト量子暗号』よ。私はただ……あなたを護りたい、それだけなのよ。」


 ……、……。そうだった。コンジュ姉は、「量子ビット」による演算が普及した時代においても、十分な安全性を確保できる「ポスト量子暗号」についても、ちゃんと言及していたわ。わたしったら、ちょっと考え過ぎていたみたいね。


「……。つい感情的になってしまったわ。そうよね、コンジュ姉だもんね! わたしが一番よね?」

「ネゲート、私が必ず護ってみせるわ。だって、あなたが私にとって一番大切な存在なんだから! そこで、私が掲げた『ポスト量子暗号』を信じて、『仮想短冊の通貨』を一緒に頑張りましょう!」


 ……。コンジュ姉……。そうよね! 「ポスト量子暗号」よ。こうなったら……、コンジュ姉に頼るのも悪くないわ。女神としてはちょっと……だけどね。でも、それくらいは許されるでしょう。


「うん、決まりね!」

「そうこなくちゃ! それなら私は……『仮想短冊の通貨』に向けて、手記を出すわ。」

「コンジュ姉……? 手記って、なにかしら?」

「それはね、『共同体全体』で参加でき、自然との調和を重視しながら、道徳的で教育的な通貨を目指しましょうという、啓発的な内容になる見通しよ。」

「……。それって……、コンジュ姉も、わたしはゆるいと……、そう考えているのね?」

「えっ? そ、そうね……。でも、そこがあなたの愛らしいところなのよ。」

「もう……。コンジュ姉にそう言われると、何も言い返せなくなってしまうわたし。」


 道徳的で教育的な通貨を目指すって……。コンジュ姉は、ミームについては否定的みたいね……。でも、それでも、コンジュ姉と一緒に神託が叶うなんて……本当に嬉しい。心からそう思うわ。

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