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200, もう、コンジュ姉! 量子ビットは、いつも話を大げさにするんだから!

 俺がフィーさんとコンジュゲートについて話していたその日、コンジュゲートが公の場で衝撃的な発言をしました。それは、従来なら実現の兆しすらなかった「量子ビット」が、「推論」と組み合わさることにより実現可能だという、誰もが耳を疑う話を始めたのです。


 それでさ……。そもそもコンジュゲートはある日を境に忽然と姿を消し、誰もが彼女はもう消滅したものと考えていました。ところが、突如として復活し公の場に登壇したのですから、その衝撃と熱狂は計り知れない。


 この一報を受けて、最も大きなショックを受けたのは、やはりネゲートでした。まさか、そんな方向に話が進むなんて、夢にも思っていなかったはずです。


 それでもネゲートは気丈にふるまい、誰にも弱さを見せません。「もう、コンジュ姉! 量子ビットは、いつも話を大げさにするんだから!」と嘆いていました。ただ、ある精霊がつぶやいた「いよいよ、量子ビットへの備えが必要だ」という言葉には、しっかりと対策を練る必要があると語っていました。


 しかし、俺にはわかっているんです。この出来事に心を痛めたネゲートは、やはり落ち込み、悲しみを押し隠そうとするような仕草……、その姿が、見ていられませんでした。俺はコンジュゲートの闇の件を知っているだけに、どう励ましたらいいのか悩んでいます。普段は朝からぎゃーぎゃーと騒いでいるネゲートだけに、そのギャップが余計につらいです。


 そこに……ああ……。なんと、シィーさんが訪ねてきたのです。とても言いにくそうな表情を浮かべながら、何か話そうとしている、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。


「少し……、女神ネゲート様とお話ししても、よろしいでしょうか?」


 いったい、何が語られるのでしょうか。もちろん、断る理由などありません。そのまま、ネゲートの元へ案内することにしました。

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