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120, あの疫病の蔓延により、あと少しの所で「時代を創る大精霊」の通貨が終焉したのに。次こそは創造神の代行者として、我らが確実に仕留める必要があると、仮想短冊のコミュニティで盛り上がっていたのです。

 ああ、女神ネゲート様が今日もぎゃーぎゃーと騒ぎ立てています。もう慣れました。


「やっぱり、あんたのせいよ。なんてものを広めてくれたのかしら? 『ゆるゆるな女神』がシィーに伝わった途端、シィーが面白がってこの地全体に拡散させてしまい……、もう……これでは、取り返しが付かないわよ!」


 この地域一帯の高官とネゲートの間で話が「ゆるゆるな女神」でまとまってから、はやくも数か月が経過しました。ああ、そういや、なんか急に暑くなってきた。この地の気温は変動が激しく、体にこたえます。そうです、信じ難い事に降雪と真夏が同時に訪れるときすらあります。


 さて、話がまとまったその日の夜のことです。様子をうかがいにきた「時代を創る大精霊」であられるシィーさんとマッピングで談笑を交わしているときだった。ネゲートの話題に突入し、そのとき、たまたまネゲートに対して「ゆるゆるな女神」と口走ってしまいます。そしたらさ、これがシィーさんに大受け。まさか、あんなに受けるとは……です。それだけではなく、それを後日シィーさんが拡散してしまい、たったの数日で……この地全体に「ゆるゆるな女神」という概念が広がってしまいました。それには、どんな意図が込められていたのだろうか。それとも、ただの遊び心で? いえいえ、遊び心ですよね。そこまで疑ったら、シィーさんに失礼ですよね。


「あのさ、ネゲート。おまえさ、女神の立場を利用してマッピングで少し踊れば簡単に投げ銭してもらえるとか、世をなめた行為を俺に普通に話していたよね? 創意工夫もないそんなものはすぐに飽きられて、だぞ? そんな発想ができるくせに、こんな程度が恥ずかしいのかい?」

「ちょっと、なによ? そんな事、そんなの、フィーの前でわざわざ口に出すなんて……。」

「ネゲート。あなたは……、なのです。」


 フィーさん、知らなかったようですね。絶句しています。おっと、そんな事をしていたら、あれが来ましたよ。


「おい、フィーさん。ついに来たとの知らせだ。こいつは間違いない。」

「はい、なのです。」

「な、なによ? 何の知らせよ?」


 「ゆるゆるな女神様」に釣られたのでしょうか……奴らが「取引の場」に現れたようですね。情報によると、黒いスーツに真っ赤なネクタイ……。その風貌については、どこかの重役さえも感じさせる、とのことです。ところがその言動は怪しく、それが何よりも彼が「天の使い」であることを示す決め手となっている、とのこと。


「おまえさ、案外この地で継続的な人気者になれる素質はあるようだ。さあ、来たぜ。『ゆるゆるな女神様』のためなら、すべてを受け入れる。その献身を通じて大司教を目指したい。という……、すでに熱狂的を超えているというか、かなり変わった紳士様がご入信希望だってさ。想像以上だよ、これは……。ははは。」

「ねえ……、いい加減、本気で怒るわよ? 何が……ご入信なのかしら? その表現はやめなさい! あと……。それって高レベルな……よね? 冗談じゃないわよ!」

「はい、なのです。」

「フィー! 何とかしなさい! はやく拒否しなさい! 女神として命ずるわ!」

「女神として命ずるだと? でもそれ、俺は女神の担い手として否定できるはず。それなら否定します。」

「なによ、あんた……、ひどいわ。そんな高レベルな……とわたしを引き合わせるなんて、わたしは一体、どうなってしまうのよ……。もう、わたしは……。」

「ネゲート、落ち着くのです。この手の、そんな高レベルな……は間違いなく『天の使い』なのですよ。」

「高レベルな……。ははは、こいつら『天の使い』は、笑っちゃうよな。でも、こんな奴らでも『売り売り』のセンスは抜群、だったよね?」

「はい、なのです。相場は結果が全て、なのです。よって、高レベルな……であっても、結果が出せるのなら、問題ないのです。」

「そうよ。相場は結果が全て。それであんたは、相場であんな負け方をして、この地にやってきたのよね。」

「ああ、そうだよ。」

「その点は今後、言わないであげる。だから、その紳士様は拒否しなさい。そんなの許したらね、この地が終わるわ。」

「ネゲート、落ち着くのです。わたしは……、この際なので伝えるのです。ネゲートの『平和の神託』は尊重しているのですが、やはり、そのタイミングが早過ぎたとみているのです。」

「なによ、フィーまで……。」

「それね。俺だって尊重はしているさ。でも、あの仮想短冊のイベントで見事に担がれて。それはある。うんうん。」

「あんたね……、わたしだって、そのゆるかった点は反省しているのよ。」

「反省って、おまえな……。今、この地で唯一無二の女神だぞ? 絶対に修正できない神託すら、そんなにゆるく……。」

「黙りなさい。もう過ぎた話よ。」

「あのな……。」

「はい、なのです。どのような形であれ神託が啓示された以上、前に進むしかないのです。ネゲートは昔からお調子者なので、そこは許してあげるのです。」

「そうよそうよ。」

「ああ……、もう開き直ったのか。それなら、わかったよ、もう。」

「そこでネゲートに忠告するのです。本来、あのような神託の最適なタイミングは、わたしの姉様が『時代を創る大精霊』として確たる地位を築いた瞬間だったのですよ。」


 おっと。シィーさんが確たる地位を築く、か。ということは……。なんだ?


「フィーさん、ちょっといいかな。シィーさんが確たる地位を築くとは、まだ不安定ということかな?」

「はい、なのです。なぜ不安定になるのか。それは、わたしの姉様につきまとう政敵の妙な動きから、なのです。」

「政敵? ああ、そうだよね。いるよね。」

「はい、なのです。そして……。これから話すことは、わたしの憶測の域を出ていないのですが……、よろしいのですね?」

「えっ、まあ……、別に構わないよ。」


 なんだろう……。胸騒ぎがします。


「まず、わたしの姉様の政敵は『時代を創る大精霊』の座を虎視眈々と狙っているのです。」

「そうだよね、だから政敵と呼ばれるわけです。」

「はい、なのです。そして、『時代を創る大精霊』とは、その名の通り、時代を創る役割を担います。そのため、『時代を創る大精霊』の通貨は、この地の覇権を握るこの地最大の基軸通貨となるのです。ここまではよろしいのですね?」

「もちろん。俺だってフィーさんの介在を任されているからね。それ位は大丈夫です。」

「なによそれ? 女神であるわたしに仕えているのだから、もっと胸を張りなさい。」

「あーそれ、自信なくなってきた。」

「なによ……。」

「あ、あの……なのです。ここでたしかに、わたしの姉様は『売り売り』によって市場の『ノルム』を壊したのです。それでも、時間をかけて修復していたのですが、わたしの姉様は……一度、弱ってしまったのです。」


 シィーさんが弱った、だと? ……、なるほど。そんな時期があったよね。


「そうだね。つまり、その頃は別の大精霊が『時代を創る大精霊』だったということだね?」

「はい、なのです。」

「フィー? その時の話を始めるのね?」

「はい、なのです。そこに『大過去』の穴があったと推測しているのですよ。」


 今度は「大過去」の穴か。まあ……シグハッシュオールとか、ワークアラウンド何とかより、まだいいです。結局、あれらは今でも俺には意味不明のままですから。もちろん、「大過去」の穴には触れないように心がけます。


「俺がこの地に呼ばれたころ、シィーさんは、この地域一帯で自由に過ごしていたので、そんな気がしたよ。それで、そんなのが大きな問題になるの?」

「はい、なのです……。実はそのとき、『時代を創る大精霊』は、わたしの姉様の今の政敵だったのです。」

「……、なるほど。それでまた、その座を狙っていると……?」

「はい、なのです。もちろん、それだけなら他の時代でもよくある話なので問題はないのです。ところが、今回ばかりは、そこに大きな疑念……『大過去』の穴が存在すると推測したのですよ。」


 ああ、『大過去』の穴には触れないようにしていましたが、どうやら触れないとわからない。そんな状況ですね。


「その『大過去』の穴について、簡単な説明でお願いできる?」

「はい、なのです。それを簡単に述べると、『局所性の確率』が絡む、事象の分岐なのです。今回は大きな疑念に対する穴となるので、あまりよろしくない事象を引き寄せてしまった、となるのですよ。」


 えっと、局所性の確率は、あらかじめ決まっている予測可能な確率、だったはず。よって……、それでよろしくない事象を引き起こしたとなると、そうだね、謀略みたいなニュアンスを感じますね。


「では、その疑念とは?」

「はい、なのです。それは、この地の覇権を握る『時代を創る大精霊』の通貨を破壊したい。そして、それを望む者たちの存在、なのですよ。」


 ……。ああ……。


「フィーさん……。それって、この地の征服を狙った魔の者の幹部が……、その姿を大精霊に変え、君主や政敵として潜り込み、その地域一帯の通貨をつぶす。そんな、よくある設定のような話だよね?」

「はい、なのです。ただし、魔の者がその姿を変えたところで、精霊や大精霊にはわかります。ところが……なのです。」

「大多数を占める民にはわからない、だね? それで民の支持者を集めていき、とにかく目立つように扇動し、過激な行動を取らせるように仕向ける。つまり、シィーさんのような大精霊が標榜としている、民を主としている地域一帯の最大の弱点を突かれた、だね?」

「はい、なのです。そこで……通貨を破壊するには、何が最も大打撃になるのか……それは『通貨の切り下げ』なのです。実際、その頃はすでに順調な引き締め……つまり『ノルム』の修復が進んでいたのです。そこで、その引き締め分を一気に解き放つ『究極な緩和』の実行。それこそが通貨の破壊につながると、この件の首謀者は考えたのですよ。」


 うわ……。それを一気に解き放つ「通貨の切り下げ」だと……。シィーさんの通貨は「この地の主要な大精霊」の通貨の価値を大きく動かす存在。他へ対する影響が大き過ぎて無理だよ。それこそ、俺のような弱小を相場で蹂躙し、その絶望を味わい尽くすような魔の者の幹部が全力でおしつぶそうとしても、です。


「フィーさん、それは無理だよ。市場の精霊が許さないよ。いくら『時代を創る大精霊』であっても、それは無理だ。考え過ぎだよ。」


 そんな事をしたら制御不能なインフレですからね。でもそれによって、通貨を破壊できてしまう。ああ、でも……。シィーさんはインフレに苦しんでいた。ということは……実行されてしまったのか!


「それなのですが……。その『究極な緩和』を許すための暴挙に出る手立てが一つあったのです。それが、疫病の蔓延だったのです。そして、それが実行に移された、と考えるのです。」


 えっ……。疫病って……。


「……。それは偽りであって欲しい。」

「はい、なのです。これが真では、わたしも耐えられないのです。その疫病の蔓延により、沢山の方が……。」

「その様子だと……、この地全体に蔓延した、だよね?」

「はい、なのです……。」

「……。それって今以上にこの地の危機だったよね? つまり……この地の危機の時に舞い降りるとされる、女神は……?」

「疫病に対抗するための女神は……そのとき、すでに消滅していたのです。なぜなら、『無尽蔵なエネルギー』などの、環境の改善に直結する女神を必要としているためなのです。」

「それって……。ネゲートの……。」

「そうよ。それはわたしの姉よ。でもね、わたしの姉が遺していった叡智が役に立ったのよ!」


 やはりネゲートの姉、女神コンジュゲート様だった。それで、後々まで役に立つ叡智を遺していったとは……。となると、この「ゆるゆるな女神」のネゲート様は、何を叡智としてこの地に遺すのだろうか。いやまて……、今さ、ミームな「ネゲ犬」が脳裏をかすめた。ああ、ああ……。


「はい、なのです。その女神……コンジュゲート様の叡智により疫病に対抗することができて、今があるのですよ。」

「ほう、女神の叡智ということだね。」

「はい、なのです。そのような女神の叡智は、本来なら次の次くらいの時代に解放されるべき叡智が多いのです。ただし、緊急時は、その叡智に触れて対処することが特別に許されているのです。そして、疫病の蔓延に対する対処では、その叡智に触れることが許されたのですよ。」


 なるほど。そんなにやばかったのか。それでさ、女神の叡智に頼るような、やばい疫病の蔓延にも関わらず生き残れたのなら、その叡智に感謝すべきだね。


「でもさ、そこまでして『時代を創る大精霊』の通貨を破壊する理由がないよ? この地が混乱するだけだし。シィーさんの通貨はこの地の覇権、つまり、それが壊れるというのは、自分たちだって甚大な被害を受けるはずだから。」


 一瞬ですが俺から目をそらしたフィーさん。これは……、何かあるね。


「いいえ、なのです。そこで、『時代を創る大精霊』の通貨の破壊過程によって漏れ出した価値を最高の効率で吸収し、この謀略を仕掛けた側が、その価値を最大限に享受できるという仕掛けが、そこに用意してあったのですよ……。」


 えっ? ……。つまり代わりの器となる通貨があったってことだよね? ……、まさか!


「……。まさかね?」

「はい……、その疫病の仮説が真ならば、それに利用されてしまったのが『仮想短冊の通貨』になるのです。究極な緩和によって壊れ始めた『この地の主要な大精霊』の通貨より漏れ出した価値が『仮想短冊の通貨』に取り込まれていき、あとは……、その疫病の時期と『仮想短冊の通貨』の値の動きについて、価値の出入りの差分という概念で、チャートを見比べてみるのです。」


 ……。


「一応、うかがうけど……。『仮想短冊の通貨』は利用されてしまった、いわゆる被害側だよね? これは重要だぞ?」

「はい……、なのです。そこは信じたいのです。」

「あんたね……、そこは信じなさい。」


 ……、そこは信じるしかないか。


「ちなみにそれを、シィーさんは疑っている。あるよね?」

「はい、なのです。なぜなら、そのような行為までも創造神の代行と捉える、仮想短冊の過激なコミュニティが多数あるためなのです。」

「……。なんか、そういうのは……。」

「はい、なのです。最近の動向では、天まで届くとされる塔が、そこで話題になっていたのです。」

「えっ? その塔とは?」

「はい、なのです。その塔は、人や精霊の傲慢さを象徴すると伝えられているのです。人や精霊が天に届くことは、あってはならない。それは創造神の威厳を傷付ける行為とされていて、その罰として言語を分断化され、各地に分散する結果になったとされれいるのですよ。」

「なるほど……神話みたいなものかな。それで、そんな概念を持ち出して、創造神の代行者とでも?」

「はい……、なのです。それを、今から述べるのです。それは……。」


 大精霊シィーは創造神の怒りに触れた。よって、罰として天まで届く塔の頂きから豪快に突き落とされるだろう。そのとき、「時代を創る大精霊」の通貨は終焉する。もはや、大精霊シィーは創造神に見限られた。そのため、治療としての……も効かない。ただ、あの罰、……では女神の叡智により生き残ってしまった。あともう少しの所で終焉だったのに、誠に残念でならない。よって、創造神の代行者として、我らが確実に仕留める必要がある。是非とも、協力を惜しまないで。そうです、おぞましい通貨を発行し続ける「大精霊シィーに仕える悪魔らのリザーブで構成された独立した組織」は必ず消滅すると、創造神はそう、おっしゃいました。それにより大精霊シィーのきずなも償還不能になることでしょう。ここで、この核心に存在する我らの誇り高き『女神……』の存在です。彼女こそが、この先、この地を導くことになります。


「フィー、その『女神……』って、わたしではないわよ。わたし、そんなのとは一切付き合いないから。そこはゆるゆるでも、信じてね?」

「ああ、そうだな。それは心配ない。ネゲートは壊れた市場の『ノルム』については、修復派だったはず。」

「そうよ。仮想短冊を活用して、壊れた市場の『ノルム』を修復する。わたしはこの信念を守り抜く。そこだけは絶対に譲らないわよ。」

「はい、信じるのです。実は、その『女神……』については、変わった名で一度も耳にしたことがなく、わたしはマッピングや『精霊の知恵』で検索したのですが、まったくヒットしないのです。よって、架空の女神となるのです。」

「架空の女神ね。あーあ、架空の理想な女神を創り、そこに支持者をかき集めて扇動する。よくある手口で、そんな内容を朝から晩まで垂れ流している状態かな? それはすでに『過激派……組織』のそれと大差ないよ。」

「はい、なのです。そのような過激なコミュニティでは、このような内容で埋め尽くされているのです。ところで、疫病の件は仮説でしたが、この件は間違いなく実在するのです。」

「悪いが、そんな奴らを放置では、仮想短冊は成長できないよ? 限界突破どころではないよ?」

「はい、なのです。」


 これは仮想短冊の内部抗争に発展しそうな感じです。まず、そのような過激なコミュニティはその考えを絶対に譲りません。そして、間違いなくネゲートに対しても常に強い不満を抱いており、自分たちが理想とする別の女神を創り出し、崇めている事でしょう。


「そうね。シィーの破壊を心から望む奴らが仮想短冊に流れ込んだのは、あんなフェイクの放置あたりから、かしら?」

「おい、ネゲート。やっぱり仮想短冊にフェイクはあるんだな?」

「うん。そのおかげで……、仮想短冊のボリュームに信憑性がないのよ。」


 うんって……。こいつ、あっさりとフェイクを認めました。


「……。おまえな。ボリュームは、トレーダーにとって大事な概念だぞ。」

「そうよね。」

「そうだよ。大商いだと思って入ったら、スカスカだったとか、話にならないぞ?」

「うん。」


 どうやら、ネゲートは想像以上にゆるゆるな女神様でした。さて、次の手は……。

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