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妄想世界~女神の過ち~  作者: 耕一
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第9話~トイレ事情が悪い世界~

俺は今ゴブリンの森に来ている。

サーシャさんの忠告は有り難いが

少しでも多くLvを上げておかないと

大変な事になる予感しかしないからね。

おっ、早速ゴブリン発見。


「スラッシュ!!」


一撃で倒せたぞ。


≪剣士がLv4になりました

 道具職人がLv4になりました

 拳闘士がLv4になりました

 火魔道士がLv4になりました

 治癒魔道士がLv4になりました

 採取人がLv3になりました

 スキル・植物鑑定Ⅰを覚えましたが

 孔雀眼があるため削除しました≫


スキルが削除される事もあるんだね。

まあ、同じ効果のスキルがあっても

意味ないしね。

他のスキルはなしか。

説明書には覚えるスキルが載っていたけど、

何Lvで覚えるかまでは載ってなかったからね。

さて、次の魔物は・・・あっ、人がいるぞ。

剣士Lv6ね。

こっちに気付いて会釈したぞ。

俺も会釈を返すと森の奥へと進んでいった。

そういえばフォーメーションで

狩り場は譲り合いましょうって言ってたな。

さっきの彼は俺が来たから他に移動したんだね。

みんなが譲り合えば良いけど、

きっとそう簡単に上手く行く訳ないか。

でも俺もああ在りたいものだ。


魔物狩りは基本的に歩いて・見つけて・倒すの

繰り返しだ。

面倒な人はその場で座って近くに出現するのを

待つみたいだけど。

説明書に書いてあったけど、

魔物は負のエネルギーと魔王のエネルギーが

混じる事で生まれる。

魔王がいる場所から遠く離れたこの場所では

魔王のエネルギーが弱いので

弱い魔物しか現れない。

でも洞窟などの閉鎖的な場所では

負のエネルギーが溜まりやすいので

魔王のエネルギーが弱くとも

強い魔物が現れるそうだ。

とはいえ、どんなことにも例外はある。

昨日実体験したからね。

もしかすると一時的に魔王が近くまで

来ていたとか?

流石にそれはないか。


そういえばあのエールライオンは

かなり強いステータスだったけど

Lv10程度で超えられるのかな?

それともパーティーだから勝てるって事かな?

装備が良い可能性もあるか。

考えれば考える程に不安しか残らないな。

やっぱりLv上げを頑張らないと。


もう少し森の奥に行けば洞窟があり、

貰える経験値が多い魔物もいるのだけど、

洞窟にはランタンが必須らしいし、

回復アイテムなんかもないと厳しいらしいしね。

懐が寂しい俺ではまだちょっと無理かな。


地上で魔物狩りとなると、

10時間で平均30体程倒せる。

仮に全てゴブリンだとすると、

5×30で150の経験値を得る事が出来る訳だ。

最も・・・おっ、ジェリーだよっと。

こんな感じで全てゴブリンとは限らないし、

日銭を稼ぐために採取もしないとだ。

そんなこんなで1日で得られる経験値は

100前後と言った感じとフォーメーションで

説明を受けた訳だ。

普通なら2週間程度でLv6まで到達するのだが、

俺なら25倍のスピードで進めるし、

素質値も高いから多く狩れるだろうし、

1日でLv7~8位まで上がるかも知れないな。

・・・少し離れた所にゴブリン発見。


「フレイム!!」


≪道具職人がLv5になりました

 採取人がLv4になりました≫


戦闘職と魔法職が上がらなかったな。

そういえば説明書に必要経験値は職業毎に

異なるって書いてあったっけ。

一般職は上げやすいが、

ステータス上昇は少ないらしい。

これからも冒険を続けていくのなら

戦闘職や魔法職に付け替えた方が良いかも。

とは言え一般職から覚えられる戦闘職もあるし

Lv10になれば転職出来る職業も色々増えるから

明日になったらどの職を上げるか

考える事にしよう。


しかし結構順調に狩れてるね。

戦闘事態は一撃で済む分、効率が良いのかな。

・・・この茂みの奥にも何かいそうだな。

慎重に・・・


「あっ・・・」

「えっ!?」


女性がしゃがんでいる。

お尻が丸見えの所を見ると用を足す直前だね。


「って、すいません!!」


思わずじっくり見てしまったが、

慌てて引き返した。

そうだよな。

現代と違って何処にでもトイレが

ある訳ではないのだから、

その辺でやるしかないよな。

そういった意味では『排泄消去』は

なかなか優秀な能力だね。

それはそれとして・・・


「妄想世界」


1度見ている分、リアルさが違う気がするね。

きっと漫画ならサービスシーンになること

間違いなしだ。


「あの・・・」

「えっ、あっ!」


女性が茂みから出て来た様だ。

思わず妄想を隠そうとしてしまったが、

俺にしか見えていないので大丈夫だ。


「人がいるとは思ってなかったので、

 申し訳ございません。」

「仕方がないわ。

 でも・・・」


女性が俺に近付き耳元で呟いた。


「忘れてね。」

「はい、分かりました。」


多分、いや絶対に一生忘れる事はありません。


「じゃあね。」


女性は投げキッスをしながら去って行った。

意外と慣れていそうな感じだったので、

こういう事は良くあるのかも知れないな。

トイレがないというのも案外悪くないのかも・・・

こっちの茂みが少し動いたぞ。

今度こそ魔物・・・


「げっ!」

「ん?」


男性がしゃがんでいる。

お尻が丸見えの所を見ると実を出す直前だね。


「失礼しました!!」


こんなサービスシーンはいりませんよ!?

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