第６話～妄想力～
早速素材集めながらジェリー狩りと行く前に
『妄想世界』の検証をしなくてはね。
ちょうど良い感じにフォーメーション前に
大きな噴水があり人が沢山往来している。
ベンチもあるから座って検証するとしよう。
まずは復習からだ。
『妄撮』をイメージして・・・
「妄想世界」
次々と服が捲れていっているぞ。
対象が複数いても有効みたいだ。
それに男は捲れていない。
俺が妄想していないという事なんだろう。
おっ、元に戻ったぞ。
発現から１０秒程度で効果が切れる様だ。
それに唱えてから妄想が具体化されるまでの時間は
カウントされないみたいだね。
今度は男で捲れるか試してみるか。
・・・見たくないが。
「妄想世界」
・・・発現しないな。
男だから出来ないのか、
俺が妄想を拒絶しているのか・・・。
後者の可能性の方が高そうかな。
女性で妄想すると・・・一瞬で発現したな。
やはり俺の妄想力がキーとなっているんだな。
となるとやっぱりこれは単なる俺の妄想か？
それにこうして見ると
白にピンクに黒とカラフルな下着で、
フリルだの紐だのバラエティーに飛んでいるし、
この世界観にはそぐわない気がするしね・・・
「きゃ！？」
風でスカートが捲れたぞ！！
白い無地の下着だ。
・・・俺が『妄想世界』で見たのは
ピンクだったよな。
という事はやっぱり俺の妄想か・・・。
「妄想世界」
今度は白になった。
一回見たからだな。
ならばピンクをイメージすれば・・・変わったぞ。
なるほど。結局、俺の妄想が見せた幻想か。
少し残念だけど目の保養くらいには
なるかな・・・？
≪妄想世界がＬｖ２になりました
妄想力が強化されました≫
Ｌｖが上がったぞ。
『排泄消去』と違って上がるのに結構掛かったな。
Ｌｖ２は『妄想を生み出せる様になる』か。
生み出す？
良く分からないけど、まずは試してみるか。
「妄想世界」
・・・目の前に女性の下着、所謂パンテ・・・は
おっさんしか使わない用語だからショーツだな。
ショーツが空中に現れたぞ。
これはさっきの女性が履いていたやつだね。
直近で一番印象に残っているのだから
当然と言えば当然か。
妄想を生み出すってこういう事なんだね。
でもどうせなら女性毎生み出せ・・・たね。
上下とも下着姿の女性だ。
思わず手が延びるのは男としての性か？
あっ、触れない。
すり抜けてしまったよ。
そして消えた。
やっぱり継続時間は１０秒って所か。
エロ本を見るよりは現実感があるって感じかな？
しかしエロしかないのか俺は・・・。
いや、さっき『妄想力が強化されました』って
言ってたよな。
という事は、違う妄想をすれば・・・
「妄想世界」
猫が現れたぞ。
妄想力が強化された分、
色々と妄想が現実化しやすくなっている様だ。
今なら男性の服も捲れるかもしれないな。
・・・だからといって何が変わる訳でも
無さそうだけど。
次のＬｖでもっと良い性能になる事を期待するか。
・・・自分の妄想が現実になる。
我ながら未練がましくて情けないとは思うが、
やっぱり試したいよな。
「妄想世界」
はるかが俺の妄想通りに現れた。
続いて龍姫。
こんなことをしても何にもならないことぐらい
分かっている。
切り替えが早いのが俺の特徴だが、
切り替えてもふと戻されるのが未練だと
初めて知ったよ。
それとこんな状態の自分を
そこまで嫌いではないこともね。
・・・もしかすると女神様から貰った能力って
ランダムではなく自分の心が望んだ能力を
得られるのかも知れないな。
妄想でも会いたい・・・なんてね。
そろそろフォーメーションで言われた通り、
素材を集めながらジェリー狩りと行くとするか。
もっと先に進んでも良いのだけれど、
目的がある訳でもないし、
のんびり冒険する事にしたしね。
まずは最初にいた森に・・・
「排泄消去」
行くとするか！！
