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妄想世界~女神の過ち~  作者: 耕一
46/74

第46話~最強の女神の杖~

「結局50階まで上がることになるとはな。」

「疲れたよ~。」

「いつもと違ってここで帰る訳にも

 いかないしな。

 しかし、なんでお前だけ楽そうなんだ?」


女神の守護や女神の援護のお陰で

攻撃すれば回復するし、

何もしなくても2倍の速度で回復するからね。

でもこの状況はあまりよろしくないから


「タスン×6」


HPとEPを50%回復出来る魔法だ。

これで全快になったね。


「助かったよ、コウイチ。」

「コウちゃん、ありがと!」

「これから魔宮の主と戦う訳だけど、

 女神の杖を持っている可能性が高いからね。」

「そうだね。」

「だからまずは俺が戦うから援護を頼むよ。」

「それは駄目だ。」

「シダレ・・・。」

「コウイチの実力は十分分かっているさ。

 だからこそまずは俺が隙を作る。」

「そうだな。

 俺達で隙を作るから、コウイチはその隙を狙って

 攻撃してくれ。」

「私も!」

「サクラは後方待機だ。」

「女神の杖が戻ったらキツイ1発を

 お見舞いしてくれ。」

「分かったよ・・・。」

「コウイチもそれで良いな?」

「分かりました、無茶はしないで下さいね。」

「無茶しなきゃ女神の杖の相手は出来ねぇよ。」

「その通りだ・・・行くぞ!」


シダレさんを先頭に最後の階段を上る。

女神の杖を持っているからといっても、

使い方までは完全に理解してないはず。

魔宮の主が鑑定眼を持っていたら不味いが、

そこは俺の孔雀眼で調べれば分かるからね。


「最上階に出るぞ!!」


まずは孔雀眼。

よし、鑑定眼はないな。

ステータスも流石は上級魔宮の主だけど、

女神の杖さえなければ何とかなりそうだ。

しっかりと装備はしてるけどね。


「みんな、やっぱり魔宮の主が女神の杖を

 持っているぞ。」

「分かった!」


ちなみに魔宮の主は大きいタコだ。

こちらに気付いたみたいで、

早速女神の杖を使ってきたぞ。


「エノルムフレイムボール!!」


シダレさんが大盾で受け止める。


「ぐぅ!!」


かなりきつそうだ。


「大回転斬り!!」


エヒガンさんがスキルを放つが、

タコは長い足で受け止めた。

更に別の足がシダレさんとエヒガンさんを同時に

吹き飛ばす。

複数本の足があるせいで隙が出来ない。


「グラソン!!」


つららがシダレさんとエヒガンさんを襲うが、

大盾で上手くガードしたぞ。

あっ、盾が壊れた、不味い!!


「グハッ!!」

「シダレ!!」


シダレさんに次々とつららが刺さる。


「エノルムフレイムボール!!」

「うわぁぁぁーーー!!!」

「デェロ!!」


巨大な火の玉が2人を襲う瞬間、

俺の水魔法が2人を閉じ込めた。

本来は捕縛魔法だけど、火の玉を直接食らうよりは

遥かにましだ。


「タスン×4

 2人共、大丈夫か!?」

「助かったよ、コウイチ。」


エヒガンさんは無事だ。

シダレさんは


「コウちゃん!シダちゃんが息してない!!」

「なんだと!?」


なら、これだ!


「ソセン!!」

「蘇生魔法まで使えるのか!?」


10分以内なら蘇生可能な魔法だけど、

蘇生する確率は50%だ。


「息を吹き返したよ!」


良かった・・・。


「エノルムフレイムボール!!」

「な!?」

「石の刃!!」


職業を魔法特化に変更し、

火魔法より強い金魔法で攻撃。

しかし、それでも女神の杖には敵わないが、

弱った火の玉なら


「魔装術・金属性付与!!」


金属性を付与した剣と、

戦闘特化の職業なら斬れる!!


「コウちゃん、凄い!」

「2人はシダレさんを連れて下がって。

 ここは俺が何とかするよ。」

「でも!」

「サクラ!私達じゃコウイチの足手纏だ。

 大人しく下がっていよう。」

「エヒちゃん・・・。」


さて、俺の役目は倒す事じゃなくて、

女神の杖を奪い返すことだ。

そのためには、まずタコの足が斬れるか試す!!


「無音斬り!!」


高速で斬り抜ける、剣豪術Ⅲだ。

見事に斬り落としたぞ。

やはり防御はさほど強くない。

ならば次は女神の杖を持っている足・・・

いや、手か?

どちらでも良いけど、高い位置にあるから

下から上に剣を縦2回転させて斬る、


「満月斬り!!」


貰った!!

が、ガキンという音と共に剣が折れてしまった。

まさかバリア!?


「ぐはっ!?」


タコの足が隙だらけの脇腹に命中し、

吹き飛ばされたぞ。


「ソンブルオワゾー!!」


闇の鳥が俺に飛んできた。

これは交わせない。

口から大量の血が出てくる。


「チリン!タスン!!」


よし、まだ行け


「ソンブルラマン!!」

「グッ!?」


巨大な闇の手が俺を掴み握り潰してきた。


「コウちゃん!!」

「コウイチを放せ!!

 狂旋回!!」


エヒガンさんがブーメランの様に飛び回り

闇の手を攻撃するが、効果無しだ。


「くそ!!」

「エヒガンさん!離れて!!」

「しかし!!」

「まだ俺の攻撃は終わっていない!!」

「!?」


エヒガンさんが

離れたぞ。

光魔法は覚えていないけど、

光に属している雷最大魔法の


「サントネール!!」


これなら少しは効くはず・・・?


「女神の杖は凄すぎるな・・・。」


俺の放った魔法を全部吸収しちゃったよ。

まるで女神の杖自身が使い手を守るために

発動させているみたいだ。

完全に打つ手無しだな。


「エヒガンさん、サクラさん。

 逃げて、助けを」

「コウイチ!!」

「コウちゃん!!」


バキッと音と共に俺の左腕が折れた。


「ギャァァーーー!!!」


どうやら本当に終わりの様だ。

もう意識も遠く・・・なんて簡単に諦めるか!!

腕の骨ぐらい魔法で治せる!!


「チリン!!」


ほんの少し隙間が出来れば抜け出せるんだから、


「妄想世界・筋肉集約!!」


上半身に筋肉を集めて、解除すれば

よし、抜けたぞ!!


「オンブルオングル!!」


影の爪が襲い掛かって来たぞ。

ただ、床に落ちて行くだけの俺には

避ける術はない。


「ダメーーー!!!」


そしてサクラの全身が輝きを放った。

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