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妄想世界~女神の過ち~  作者: 耕一
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第45話~奪われた女神の杖~

「此方がCランクの証明書です。」


1日1つずつ中級魔宮をクリアし、

10日でランクを上げる事が出来た。

Cランクからは護衛系の依頼を受ける事が出来る。

面倒だからやらないけどね。

中級魔宮を20個程クリアすれば

Bランクに上がれるので

地道に中級魔宮をクリアして行った方が良いね。

Lvも上げれるし。

問題は中級魔宮が少なくなってきたという事かな。

そろそろ次の町に行った方が良さそうだね。

という訳で最後に1つクリアするため、

中級魔宮に向かっている最中だ。

Cランク記念ってとこかな?


「あれ?コウちゃん。」

「サクラさん。」


そういえば、あれ以来会っていなかったな。


「Cランクに上がったって聞いたよ。

 凄いね!」

「大したことではありませんよ。

 今日はエヒガンさんとシダレさんは

 一緒じゃ無いんですか?」

「トイレに行ってるよ。」

「トイレですか。」

「コウちゃんの『排泄消去』があれば

 とっても良いのにね!」

「女性には特に必要かも知れませんね。」

「本当だよ!」


日本人の女性であるサクラさんには

死活問題の様だ。

綺麗なトイレから、その辺の茂みでだもんな。

男の俺でさえ嫌なんだから、相当だろうね。


「これから上級魔宮に行くんですか?」

「そうだよ!」

「順調そうで何よりです。」

「この女神の杖があるからね!」

「どの女神の杖ですって?」

「この・・・えっ!?」


サクラさんが見せていたのは、ただの棒だ。


「うそ!?どうして!?」


そういえば、遠ざかって行く魔物の気配があるね。


「魔物が盗んだりする事はあるのかい?」

「そういう魔物もいるけど・・・。」

「コウイチじゃないか。」

「まだ生きていたんだな。」


エヒガンさんとシダレさんだ。


「エヒちゃん!シダちゃん!

 大変!女神の杖がなくなっちゃった!!」

「なんだって!?」

「さっきまではあったよな!?」

「向こうに遠ざかって行く魔物の気配があるけど、

 追い掛けてみますか?」

「魔物!?」

「さっき聞いてたのは」

「そういう事です。」

「気付いていたんなら、早く言えよ!!

 さっさと案内しろ!!」


案内してあげる義務はないけど、

女神の杖を奪われていたらかなりヤバイからね。

仕方がないか。


「急ぐので着いて来て下さいね。」


幸いそんなに早く無いから

追い付けるとは思うけど。


「コウイチは狩人のスキルまで持っているのか。」

「大したことは無いですよ。」

「おい、この方角は・・・不味いぞ!!」

「何が不味いんですか、シダレさん?」

「この方角には・・・」

「ちょっと待って!

 気配が消えた!?」


一体どうなっているんだ?


「やっぱり、あそこに入ったな!!」

「あそこ?」

「俺達が行く予定だった上級魔宮だ!」

「どういう事?」

「盗んだ魔物は魔宮の主の使いである可能性が

 高いと言う事だ。

 つまり・・・」

「魔宮の主に女神の杖が渡っちゃったの!?」


それは不味すぎるね。


「魔宮の主の所にワープ出来るのかい?」

「残念だが、まだそこまでは到達していない。

 もう少しだとは思うのだが・・・。」

「一旦パーティーを組んで、ワープしよう。」

「コウちゃんも来てくれるの!?」

「足手纏にはならないよ。

 パーティー編成・・・よし、行きましょう。」

「この上級魔宮は階層型で37階までは

 もうクリアしているから

 38階までワープするぞ。」


38階ね。

中級魔宮は最大でも20といった所だったけど、

上級魔宮は更に多いんだね。


「着いたぞ。」

「上級魔宮は最大どのくらい階層が

 あるんですか?」

「50だ。」

「ゆっくり話している暇はねぇぜ?」

「その様だ。」

「前衛は俺とエヒガンで何とかするから

 サクラとコウイチは後ろから援護だ!」

「分かったよ!」

「満月斬り!!」


よし、上級魔宮でも問題ないな。


≪火魔道士がLv50になりました

 魔法・火魔法Ⅴ:シェルフレイムを覚えました

 火魔道士のLvが最大に到達しました≫


おっ、火魔道士がMAXまで上がったぞ。

闇魔道士を目指したい所だけど、

火と雷がMAXになったから、

一旦光魔道士を目指すか。

なら次は木魔道士だね。


「一撃だと!?」

「一気に進みますよ!」

「コウイチ、今のは剣豪のスキルか?」

「そうですよ。」

「お前は剣士って言ってなかったか!?」

「剣士でもあるし、剣豪でもあります。」

「コウイチは本当に万能だな。」

「コウちゃんは凄いね!」

「大したことありませんよ。」

「だが魔法系の魔宮は攻撃魔法が無いと

 苦戦は目に見えて・・・。」

「シェルフレイム!!」


早速今覚えた火魔法Ⅴだ。

魔法も十分通用するみたいだ。


「おい、おい。

 その魔法は火魔法Ⅴだぞ。

 火魔道士はLv50のMAXまで

 上げているのか?」

「今MAXになったばかりですけどね。」

「私より強いんじゃない!?」

「女神の杖には叶いませんよ。」

「お前、一体、何者だ!?」

「転生してきた、ただの一般人ですよ。

 サクラさんと同じね。

 そんな事より、ラッキーですね。

 階段が見えましたよ。」

「次の階が魔宮の主の部屋だったら良いんだが。」

「・・・違うみたいですね。」

「コウイチばかりに良い格好は

 させられないからな。

 今度は俺が道を作るぞ!」


と言ってシダレさんが大盾を前に構えて

突撃して行った。

魔物が弾かれて隙が出来たところに

エヒガンさんが止めを刺す。

この調子なら素早く魔宮の主の部屋まで

行けそうだね。

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