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恋した渡り鳥  作者: 名口 慎
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貴方



私は貴方に『完璧』は求めないわ。


不器用で、それでも真っ直ぐに進もうとする、


そんな貴方の姿が好きなの。

だから私は、貴方の隣を選んだ。


だからね、それ以上にかっこよくならなくていいの。


そのままの貴方が、どんな人よりも魅力的よ。


貴方も知っているように、

私は留まることが苦手な人間だから…。


それに我が儘だから貴方を沢山困らせる。


それでも、そんな私を縛る事なく、信じてくれている貴方。


その優しさにいつも助けられてるの。


初めて私が長く存在できる居場所を作ってくれたから。



『そばにいて。』ではなく

『そばにいるよ。』と、

その暖かな存在感で示してくれている。


それに甘えてばかりの私。



今までそれを一度も言葉にしなかった私だから、

貴方を不安にさせたこともあるのでしょう?



そうだったらごめんなさい。



でも、そんな時は必ず、貴方の隣に寄り添っていると誓うわ。



だって、私の帰る場所はこれからも貴方よ。


貴方だけ。




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