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猫と変態

作者: たくマリオ

友達とアイデアを出し合って作ったギャグ小説です。

読んで少しでも笑って頂けたら嬉しい限りです。

「あー、この作品はダメだね、ばいば~い」

そう言って、編集長は原稿に全く目を通さず、私の原稿をゴミ箱に捨てた。

「チョまてョ!」

「あーダメダメ、顔がキ○タクみたいになってない、やり直し!」

そう言い放ち、編集長は無慈悲に部屋を出て行った。

「エ?やり直しは見ないんスか?」

またダメだった、これで99回目だ。この編集長は私の作品をなぜ認めてくれないんだろう?

「次こそは……この小説の内容で絶対にグッドオオオオオオォォォ!!オオオイエエエエエエェェ!と言わせてやる……!」

そう言って、私はゴミ箱に捨てられた自分の原稿を拾い集めて内容を見直すのだった。

……おかしい、この小説は完璧なはずだ……この作品が認められないなんてありえない……!

と、自画自賛はこれぐらいにして、私は買い出しがあるからスーパーに行かなければならないのだ。

「そうだ、スーパーに行こう」

そう呟き、私は特注の長靴を履いて、スーパーへ向かった。

こう見えても、私はオシャレにうるさい、この長靴も、歩くたびにニャーという音がしてとてもお気に入りだ。しかも、この長靴、履いているとたまに猫が寄ってきて、白い目を向けて帰っていくのだ。

「最高だ!やはりこの長靴を買って良かった!」

ニャー ニャー ニャー ニャー ニャー

そんなことを言いながらしばらく歩いていると、いつの間にか今にも怪しい武器商人が「ウェルカ~ム」と言って現れそうな雰囲気の路地裏にたどり着いた。

ニャー ニャー にゃあ ニャー ニャー

「ん?」

歩を止める。

にゃあ にゃあ にゃあ にゃあ にゃあ

やっぱりだ、これは自分の足音ではない!

「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!これ確定ッショ!マジこれ猫ッショ!こりゃ子猫でっせ!間違いない!」

私は鳴き声のした方向へ全速力でダッシュした。

ニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャー ニャー  ニャー   ニャー

ボルトも驚くであろう驚異的なスピードで鳴き声の方向へダッシュした私はその光景を見て戦慄した。

にゃあ にゃあ にゃあ にゃあ にゃあ

「これ子猫じゃネエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェ!!!」

私が全力でダッシュした先に置いてあったダンボールの中に入っていたのは子猫などではなく、ただのぬいぐるみだった。

「ああああああああああああああああああああああああ騙されたああああああああああああ!!!」

絶望 正に絶望

もう自殺でもしようかと思う私の後ろに神々しい光と共に何かが舞い降りた。

「君は実にバカだなぁ」

「そ、その声は!編集長!」

振り向くと、そこには私の原稿をゴミ箱に捨て去った憎たらしいムキムキゴリマッチョの編集長が仏のポーズで立っていた。その姿は実に神々しく、とてもこの世の言葉では表現しきれない。

「編集長!なぜここに!」

「君は猫好きだと思ってね、これを小説のネタのために差し上げようと思っていたのだ」

そう言うと、編集長はブーメランパンツの中からもうこの世のものとは思えないほどかわいい子猫を取り出した。

「グッドオオオオオオォォォ!!オオオイエエエエエエェェ!」

その瞬間から、私の中で編集長は神になった。

すぐに私は小説を書くために自宅へ帰還し、子猫を風呂で洗った。それが功をそうしたのか、子猫は私に懐いてきた。

こうなったらもう小説どころではない。

「ハァハァ、かわいいよぉ、かわいいよぉ」

こうして、私と子猫の幸せな生活が待っていると思われていた、が!

私は気づいてしまった、次の小説の期限が迫っていることに……!

「あぁ、まずい……猫かわいい、マジでかわいい……」

私はゴミ箱に捨てられたあの原稿をまた提出することに決めて、また猫と遊び始めた。

いや、もう小説なんてどうでもいいかな……私は猫と幸せに遊んでいたい……

「そうだ、ネコカフェ開こう」

私は、まだデビューしてすらいない小説家を廃業し、ネコカフェを経営して幸せに過ごすことに決めた。それは猫語がわかる私にとって天職だったようで、順風満帆に成功を収め、今では大企業だ。

ちなみに私がネコカフェを開いた翌年、あの神様にも思えた編集長が私が提出した原稿と全く同じ内容の小説「ネコだいすき」を出版し、ベストセラーを獲得していて、また憎たらしくなったのは秘密だ。

この作品を読んでいただき、ありがとうございました。

クスリとでも笑っていただけたでしょうか?ちなみに作者は執筆中、笑いが止まりませんでした。

しかし、終わってから見直してみるとやはり読者を置いてけぼりにしている感じが強く、思ったほど面白い作品にならなかったと思いました。

なので、次に書くときはその点を考慮したいですが、いかにカオスにするかという点と両立するのは少し難しいとも思っています。

本日は短編小説「猫と変態」をお読みいただき、ありがとうございました。

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