ある喫茶店の息子たち
ん?今回も何かいつもとスタイルが違うぞ。
コメディではないような、少しコメディなような?
だが、ひと言いっておくが、この作品のジャンルは…
アクションだ。
ある小さな町の、商店街の外れにある、小さな喫茶店。
その2階の6畳二間の住居スペースで、母親と、2人の男の子が暮らしていた。母親は35歳、2人の男の子は6歳と3歳だった。
「ヨウ!はやくはやく〜!ライダーが始まるぞ!」
小さなブラウン管テレビに2人は釘付けだ。毎週日曜日の朝は、特撮のヒーローものの番組がやっている。
「ほらっヨウ!変身するぞっ!どぇい!へん…しん…!!」
「どえい!」
母親は朝から下の喫茶店で働いているので、この時間は男の子2人でテレビは独占できるのだ。
『なんだ君はと聞いたか…?俺の名は…仮面ライダーホワイトだっ!!弱きを助け、強きをくじく!くらえ!!ホワイト企業パンチ!!』
ん。なんか余計な言葉がテレビから聞こえてきた気がするが…まぁ気にしない気にしない。
「なんだきみはと…オレの名は…ホワイトだ!とうっ!」
「だぁっ!とぅっ!」
お兄ちゃんのマネをする弟のヨウちゃん。ちなみにお兄ちゃんは菴くんと言うようだ。と、下の喫茶店から2人の母親の声が聞こえてきた。
「イオリ〜!ヨウ〜!母ちゃん、配達に言ってくるから、おりこうにテレビ見ててね〜!」
「「はーい!!」」
もちろんテレビの独占タイムに、わざわざ外に出ることはしない。
「ヨウ。俺は大きくなったら、ヒーローになる。みんなを助けるんだ。ヒーローはカッコいいからな」
「どえいっ!」
「ヨウも兄ちゃんみたいにヒーローになりたい?」
「うんっ、ヒーロー!どえい!」
小さい頃の男の子は、ヒーローに憧れる子が多い。それをずっと夢見続ける子もいれば、大きくなるにつれ、現実に打ちのめされ、諦めてしまう子もいる。
ヒーローは、現実にはいない。
ヒーローは、テレビの中だけ、物語の中だけの存在なのだ。
「ヒーローはきっといるぞ!兄ちゃんは少し大きくなったら、ヒーローの弟子になりにいく!」
え、お兄ちゃん、そんなこと言って大丈夫?ヒーローはテレビの中だけだよ。実際は俳優さんが演じているだけだよ。
「きっといる、きっといるぞ!」
そうなの…まぁ、頑張ってね。
夢は叶えるためにあるんだ。でも、きっと諦めてはいけない。何事も諦めずに、それを絶対に成し遂げたいと、強く願っていれば、きっと叶うよ。
イオリくんとヨウちゃん。大きくなっても喧嘩しないで、仲良くしているんだよ。
すまない。
今回はつい2人の男の子に感情移入してしまい、語りかけているようなナレーションをしてしまった。
だが、文字数はおおむね1000字前後になっていると思う。
ちなみに、2人の男の子の弟のヨウちゃんとは、宇田川榕のことだ。




