表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迂闊探偵を殺さないのは難しい  作者: 黄鱗きいろ 赤柴紫織子
11/21

第十話「赤柴紫織子」

 ああ、とそこで納得します。

 モキョ先生は音猫さんの死体の場所を確認している過程でホウ酸団子を見つけて食べて死んだわけですか。

 うろちょろしているなあと見過ごしていたことに反省します。だってモキョ先生はうろちょろする生き物なので……。

「わ、わたしが最初に持ってきたときに……すでに腕はあった」

「部屋に入る前に邪気さんと合流したのでその証言は正しいですね」

 汗をかいている邪気さんの横で等々等期さんが涼しい顔をしています。

 こういう男に限ってなにか抱えてるんですよ。私は頭がいいので分かります。

「こっちは二人のあと、それからハニーさんの前に来たけど」

「は、ち、み、つ、で、す」

「あらごめんなさい」

 喪符松さんを犯人にしますよ。

 オロオロしながら魚囃子さんは「僕は最後でした……よね?」と言いました。

 ふむ。

「では――パーツを探すために私達は部屋を出ましたよね。最後にこの部屋をあとにしたのは?」

 最後こっそりポンとすでに拾っていたパーツを置いてから部屋を出た可能性があります。

 真っ先に出るモキョ先生を追いかけたので私は見ていません。

「どうでしたっけ? 僕は意識していません」

「ええ……? それはあんまり覚えてないわよ……」

「一斉に出たからな」

「うーん……」

 記憶力たったの5の連中しかいないんですか? あと、おそらく犯人が便乗して覚えていないと言い張ってますね。

 訓練すれば嘘なんて隠せてしまうので、表情態度からは読めません。嘘が分かる能力が欲しいです。

 なぜパーツを二つ拾ったのか?

 人差し指で唇をとんとんと叩くうちにある考えに行き着きました。

 見られたくない場所に、死体があったから。だからこっそり回収した。

 ――まてよ。

 ではなぜ、わざわざそんな場所に死体を置いた?

 バレたくないなら他の場所に置けば良いのに……。頭部が見つかるまで死体が解体されて散らばっているとは誰も思いません。

 それを知るのは犯人のみ。

 いやいやいや、まさかとは思いますが……。


 犯人の他に、死体をほうぼうに置いたアホがいるって……コト!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ