星の願い
「星の願い」
人が生まれる確率って、どのくらい?
10の40乗分の1。正確には、10の40乗個の星があれば、そのうち1つくらいは生命がいるらしい。
宇宙には見える距離の限界がある。
人が見える限界、全ての星を数えても、その数は10の22乗個ほどらしい。
18乗の差、一円があれば1兆円の札束、さらにそれが100万個。
つまり100万兆円(100京)。
つまり私たちが見ている宇宙の広さを100京倍にして、さらにその先に、誰かが待っている。
そんな確率ってないだろう。
生まれたら最後、ほかの誰とも出会うことはできない。孤独の確約。
そんな時にふと思ったんだ。
人が生まれる確率と、人工物に見える地形が自然と出来上がる確率と、どっちが高いだろう。と。
もし、人類が地球を離れるような事態になった時には、きっとまだ見ぬ宇宙の人たちに会いにいくんじゃないかって。
その時、きっと人工物を探すだろうと。
火星にもピラミッドがあるらしい。
月にもモノリスがあるらしい。
もしかしたら誰かが、いるんじゃないかと考えている人もいる。
でも、人が生まれる確率は、本当に、限りなく低い。それに比べて、山が四角錐になるくらいなんだ。四角い柱の山が立つくらいなんだ。
宇宙規模で見ればありふれた話なんだ。
だからもし、どこか宇宙の果てを目指すことがあっても、そんな物に惑わされて近づいてほしくない。一時の自然現象、そう。ちょうど蜃気楼のような、ありもしない幻想を、追いかけないでほしいんだ。
でも、宇宙は10の78乗個の星があるらしい。
38乗の差。
1000京が、1000京個。
つまりこの宇宙には、1000京の1000京倍個、生命のいる星があるってこと。
そう思うと、やっぱり急に近くに感じてしまうのかな。
星シリーズは次回で最後です、ここまで見てくれた人に感謝。
関係ないですけど、私宇宙恐怖症なんですよね。なんか空しくなるんですよ。この空の先に行くことができない現実に、つぶされてしまいそうだ。ま、でも、1000京でも多いですけど、さらにそれが1000京倍、生命がいるんですから、孤独じゃないですよね。強く生きるとします。