星の輝き
「星の輝き」
静かに、ゆっくりと、光を湛える星々。
時に人は、そこに希望すら見るのだと言う。
見上げると、一面の星空が広がっていて、あの何処かに、別の星の人とか、住んでいるのか。なんて想いに耽る夜もある。
でもそんなものはないんだ。分かっていた。
もし、宇宙人さん。貴方がたから見て、地球は見えるのでしょうか。地球は光ったりしないので、さぞ見つけづらいことでしょう。そんな時は、太陽の明かりを頼りにしてください。太陽は寿命が長く優秀な天体だと、我々は考えていますから。きっと貴方がたの助けにもなるはずです。
もし、我々の星に誰かが住んでいるのかわからない時は、万里の長城をお探しください。東の大陸にある壁です。この人工物は宇宙からも見える大変立派なものなのです。ただ、宇宙には稀に人工物に見える地形が存在します。隣の火星にもピラミッドのような山があるとかないとか。ですから、自信がない時は我々に電波を飛ばしてください。
その時滅びていなければ、きっと受け取ります。
そして、送り返すでしょう。その時、そちらも滅びていなければ、我々は孤独ではないのだと。
安心してください。
空に見える星々、あれは誰かの太陽だ。
不思議なことに、光る星には必ず光らない星が1つは回っているらしい。
その星は、夜空には見えないが、きっと感じている。
その星に住む、生命の躍動。輝きを。