序章-2 招待状
佐向爽太の家に移動した。佐向は移動中彼ら(地底人たち)が他の人に気づかれるのではないかとハラハラしていたが、道行く人はまさか地底人がいるとは思わないので(というよりも落下現場に野次馬に行くことに気を取られて)気づかれることはなかった。
家につくと、南保悠香「大きな家ね」
佐向「親の遺産なんだ」
御宿陽樹「…」(←地底人を警戒している)
ソファーに腰掛ける。(御宿だけ立っている) 南保「えっと…エマルさんに…サイモさんだっけ?あなたたちは本当に地底人なの?」
エマル「そうだよ。まあ俺たちは自分たちのことをカッシーダって呼んでる。君らが人間っていうみたいに。」
南保「なにか証拠みたいなのはない?やっぱり信じられないのよね…」
エマル「ああ、そういうことなら…サイモ」
サイモ「全く…こんなものがいつ役に立つのかと思っていたが」袋から半透明で少し輝いている大きな石を取り出した。
エマル「えっと…こっちの世界ではなんて呼んでるんだっけ…そうそう金剛石だ!こっちじゃこんなにそうとれないだろ~」
佐向「金剛石!?嘘だろ?ほんもの?」
南保「…本物ね、これは」それ以上言葉がでない。
御宿「おい、金剛石ってなんだよ?」
佐向「ダイヤモンドだよ!」御宿「ダ…ダイヤモンド!」
サイモ「まじでこんなに価値が高いんだな、こんなのいくらでもとれるぞ」
南保「これは認めないといけないわね…」二人がうなずく
エマル「俺たちは今続いている戦争を終わらせに来たんだ。人間とカッシーダはにらみ合うべきじゃなくて、共存すべきなんだ」
佐向「でも、攻めてきたのは地底人のほうじゃん。」
エマル「人間の文明発展のスピードに嫉妬したんだ。まあ俺は反対したけど押し切られた…」
佐向「戦争を止められるならそうしたいけど、どうやるのさ」
エマル「それはなにも思いついてないんだ…」
サイモ「お前後先考えなさすぎるんだよ…」(呆れ顔)
エマル「頼む!俺たちに協力してくれ!戦争を止めるには人間の協力が必要なんだ!」
佐向「…僕たちでいいなら協力するけど」御宿「いいのか!?」
南保「私もいいわよ、なにかできることがないか考えましょ。」御宿も納得した。
エマル「ありがとう」両手の拳を合わせた。サイモも同じ仕草をした。
御宿「でもさ、タイミングいいかもな。もうじきこの辺でも戦闘が起こるかもってことで、街に残ってる人たちで防衛隊を作ろうって話になってるのは知ってるよな?」
佐向と南保「知らない」
御宿「それで今は隠居してるけど昔は警察のえらいさんだった滝谷っていうおじさんが指導に名乗り出たそうだ。その人に会えれば上の人達に話をつけれるかもしれないな。」
南保「あ、そうだった。その滝谷って人から連絡が来てたの。」スマホを立ち上げる。「えっと…選抜された高校生で特別部隊を組むから来てくださいだって。」エマルと佐向が見に来る。
御宿「あー!俺にも来てた!」
エマル「うわ、すごいなあ」
佐向「僕には何も来てない…」
南保「あ、しかも今日じゃ~ん。早く行かないとやばいね」
佐向「一応ついて行こうっと…」
続く
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