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ファミレス。それは第二の家

作者: サ イトオレオ

ドリンクバーだけで居座れるからファミレスは良い。

こんなことを言っていたのは上京前の3月のことだった。

お金はないが、時間だけはたっぷりとあった俺は毎日時間を潰す場所を考えるのに必死だった。

ネットカフェはどこも開いていないし...そんなとき目に入ってきたのはファミレスだった。

迷わず入店したね。煌びやかな照明で照らされた店内はどこか懐かしさも感じる心地よさだった。

メニュー表を見て一番安いドリンクバー310円を注文することにした。すると営業スマイルにしておくには惜しいほど素敵な笑顔の女性定員がやってきて注文を取ってくれたんだ。

目が合うと彼女はそっと目をそらし、注文だけとってそそくさと厨房へ姿を消した。

目の前にあるたくさんのジュースに俺の心は高ぶっていた。

最初はこれだろう、静かにコーラを注ぎその場でグビっと飲み干す。やっぱりこれだ...

コーラの初撃を口火にそこからはもう止まらなかった。メロンソーダ、カルピス、紅茶..無数にある飲み物を片っ端から口に含んだ。背徳感と幸福感に満たされた俺は席に着きただ時が過ぎるのを待った。

時間の使い方は人それぞれだが、たまにはこんなこともいいもんだ。口笛を口ずさみ店を後にする。

鼻をくすぐる春の香はもうそこまで来ていた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 特に何でもない時間を過ごすというのも、素晴らしいことですよね。 ファミレスでの風景がイメージできる優しい文章が良かったです。
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