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はじめに
中小企業は色々と面倒くさい。
飾りのような社訓に感銘を受ける従業員などいない。それなのに存在する社訓は、「必要だから」と言う理由だけで、ただ株主に気に入られただけの役員たちがそれっぽい言葉に酔いながら半日くらいで作成してしまう。
会社の根幹となるべき就業規則には、それなりの報酬で雇われた社労士によって用意された当たり障りのない言葉ばかりが並んでいる。
【管理】とは、決められたものを決められた通りに進めていくことにその存在価値を見出すことが出来る。
それなのに、ほとんどの中小企業には価値ある決まり事が存在しない。
だから、従業員たちは都度都度に変わっていくルールに翻弄されるばかりだ。
私は管理本部長。
「稼ぐやつが一番えらい!」と言い続けた創業者の現会長が私に与えた役職なのだ。