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育成期間0年3ヵ月3週間

夕日に照らされた平原は、辺り一面を赤く染められる。


今日の訓練も切り上げ時になった頃。

魔獣コッコが、遂に獲物を捕らえることに成功した。


くちばしに獲物を摘み、俺へ誇らしげに見せつけるコッコ。

全身はいつものように土塗れだったが、その時はどこか輝いて見えた。


・・・もちろん、気のせいだろうが。


捕らえたのは、いつも追いかけ回していた蜥蜴だ。

首元は嘴で穿たれ、今は辛うじて生きているといったところか。

もう、長くはないだろう。


俺は、今まで能力アビリティ「疾走」の慣熟訓練のために

コッコに蜥蜴を追い回させていたが、数日前に図書館で調べ物をしていた最中、

ふと思い出したことがある。


今回は、それを実践してみることにした。



魔物、魔獣、そして人間。

通常、生物は己を鍛え上げ、幾多の戦いを経ることで、

その存在を強固なものへ変えていく。


だが、魔獣だけは。もう一つ別の方法が存在する。


それは、生命の奪取。


魔獣は、他者の命を踏み台にすることで自身のステータスを強化できるのだ。


強化できる度合いは、奪取した生命がどれほど強靭かによる。

要するに強力な魔物の命を取り込めば、それだけ強くなれるということだ。

・・・一応、人間の命でも強化は可能らしいが、もちろんそんなことはしない。

例え、相手が悪人であってもそれはやってはいけないことだろう。


・・・魔物や動物は別だ。奴らは人間とは違う。

違うものなら、どう扱おうと構わないはずだ。


さっそくコッコへ指示を出し、蜥蜴の命を奪わせる。

奪取の方法は至って単純。瀕死の相手を「食べる」だけ。


別に、全てを胃袋に詰め込む必要はない。

体の一部分だけ喰らえばそれで充分だ。


蜥蜴一匹程度では、ステータスの強化など些細なものだろう。

だが、今はこれで行くしかない。


草むしりだけでは足りなかった「鑑定」のスキル上げも、

訓練の合間に使い続けたことで、目標のレベルまであと少しだ。

それまでには、僅かでもコッコのステータスを底上げしておきたい。


まあ、それはコッコがどれだけ獲物を捕まえられるかによるが・・・・。





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