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「……諦めが悪そうだから、もうアンタに付き合ってあげるけどさ。楽しいわけ?」
「どうだろうね」
岐阜さんは濁す様に言った。
そして、満足したのか部屋を出ていこうとした。
私は何故か引き留めようとして、やめた。
かける言葉もない。
「それじゃあ、帰るね」
「あ。うん」
何事も無かった様に、帰って行った。
部屋の中から、遠くで玄関が開けられそして閉まる。
そうなると急にこの家が一気に広く感じるし、一気に冷たくなった様に感じる。
「あーもう。なんなの」
スッキリしないから固く目をつぶって眉間を揉む。
そうすると脳裏に浮かぶのが岐阜さんになっている。




