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下着だけ付けて帰ることになった。
昼前で、鈴城さんは何か言いたげで、でも言わなくて。
少しの名残惜しさはあったけど帰ることにした。
良いことも悪いことも起きそうで帰ることにした。
「洗って返すから」そう言おうとしたけど、辞めて別の言葉を口にする。
「この服貰ってもいい?」
鈴城さんは玄関で怪訝な顔をして、どう答えるか迷ってる様に見えた。私も鈴城さんも髪すら梳かしてないから少し跳ねてるし、正直人に見せられた格好じゃないけど、今だけはお揃いだなんて馬鹿な事で喜んでいたい。
「それはどういう意味で言ってるの」
「どうって」
「貴女はご褒美は別の事にしてる」
ああ、そっか。
鈴城さん的にはお願い事は全て3回の命令の後に一つだけあるご褒美だけになってるから、そのご褒美を別のことに使ってる私はそんな事言えた立場じゃないって思われてる。
人権無さすぎじゃないかと思うけど、その人権を鈴城さんだけが握っているなら悪くないと思う。
「んー、じゃあこうしようか」
「話を進めないで」
「犯罪や誰にも迷惑にならない範囲でなら言うこと聞いてあげる」
「いつもじゃん」
「それも、そうか。どうしたらいい?」
鈴城さんは答えに仇した。
とんっと背中を押して玄関から出される。
「ちょ、ちょっと!」
「いい、あげるから。じゃあね」
無理やり追い出されてしまった。
しかし初めて「じゃあね」なんて言って貰えて嬉しい。
「また。があるって期待してもいいのかな」
雨の日の次の日は晴れ。
雲ひとつ無い青空に無性に感動を覚える朝になった。
スキップして帰ろうかと思ったけど上手くできなくてやめた。




