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「なに」
「本当に何も無いんだなって」
「言った」
「非常食とか」
トンと2つ置く。お湯を入れるだけで食べられる人類の英知の結晶。
カップラーメン。
「今度は作ってよ、あ」
思わず口に出たんだろう。無遠慮に意図して一線を引いていたことだった。岐阜さんもそれを分かってるから言わなかった事。
それを言った後に口を覆ったとて、無くなりはしない。
ため息をたく。
「岐阜さんがね」
ケトルにお湯を入れる。いつもより多く入れるけど、2人分の適量が分からないからほぼ満タンに入れる。
岐阜さんがどう思ったのか知りたいけど、知りたくない。
答えは岐阜さんの顔が物語ってるだろうけど、見たくなくて意味もなくケトルだけを見つめてる。
岐阜さんは何も言わない。




