会議
ーーミナトの合格通知の3日前。
CRATZの本部。
そこでは試験の合格者の合否についての会議が上層部と隊長格の人間の間で行われていた。
「さて、今年度の合格者についてだが・・・どうかな?」
「彼はいかがですか?18歳の若手です。しかも、中学時代陸上部出身でインターハイで優勝経験があるとか?」
「君、そうやって身体能力で決めるのは良くないぞ!」
「す、すみません・・・」
様々な受験者達を入念に話し合いなどで決めていき、数名の合格者が決まった。
「あとは・・・ん?」
上層部の一番の高い地位の人物らしき初老の男性がミナトの履歴書を見つめていた。
「彼は?」
「ああ、1人、中年の男の受験者がいたらしいですが・・・彼がそうですね・・・」
「そうか?」(28歳、今までの受刑者の中では一番の年長者だな・・・)
「確か彼?1人の他の受験者を助けていましたよね?あの試験用の怪獣から・・・」
実戦での最終試験の話をしていた一同。
そして・・・。
「彼も合格としよう・・・」
「え!?なぜですか?なぜ若い受験者ではなくそんな中年の男を!?」
「いくら中年の男でも人望があれば使うべきだ!」
こうして、ヒビキ・ミナトの合格が確定し、彼は貼れてCRATZの一員となったのだった。