絶望
ーー数十年前、この星に突如奴らは現れた。
まるでTVから出て来たかのようなゴツくて、怖いでかい・・・"怪獣"だ。
まさか怪獣が実在していたなんて、想像すらしていなかった・・・。
今まで特撮ヒーローの番組の中でしか見た事がなかったはずなのに…。
これはフィクションでも作り物でもない・・・。
真の現実・・・。
怪獣が街で暴れ始めて・・・地球の終わりは時間の問題だと思っていた・・・。
だが、そんな時だった。
俺達人類に希望が持てた。
政府が危険を顧みず怪獣の研究をした事により、世界中の科学を合わせてある組織が設立された。
その名は「CRATZ」。
彼らは「神工騎士」と呼ばれる巨大な人型ロボット兵器を駆使して怪獣に立ち向かった。
そしてCRATZが誕生してから今に至るまで、人類は変わらぬ性格を送れるようになり、CRATZが怪獣を討伐する様子は日常茶飯事と化していた。
そんな中、俺もその1人として生活をしていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
俺の名はヒビキ・ミナト、28歳。
どこにでもいるアラサーの中年おっさんサラリーマンだ・・・。
同期は徐々に出世していき、俺だけ窓際止まり。
「ヒビキくん、この種類ミスがあるけど・・・」
「す、すみません・・・」
こんな感じだから、上司に怒られるのは日常茶飯事だ・・・。
若い奴らと同じ場所に立つ自分が情けない・・・。
こんな俺だが、子供の頃はCRATZに憧れていた。
だが、高校卒業前に受けた入隊試験に落ちてしまった事で絶望し、そのまま一般企業へ就職した。
「俺の人生って何だったんだ・・・」
そして今日も俺は仕事を終えて自宅に帰宅した・・・。
もう疲れた・・・。
明日も仕事だし、今日はもう寝るか・・・。
この歳で独身、彼女すらいない・・・。
若い頃の無理がたかったのかもう体力が落ちてしまった…。
正直転職したい・・・。
だが今の仕事を辞めたら収入元が無くなる・・・。
そういえばCRATZって、入隊の条件は"15歳以上"だったけど・・・。
28にもなって受ける気なんてないや・・・。
CRATZの隊員はほとんど10代の頃から入隊してその成果を伸ばしている奴らばかりだ。
俺みたいな中年のおっさんなんかが今更入隊希望したって、笑われるだけだ・・・。