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彼岸の君へ  作者: 九白
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お日柄もよく

少し話が難しくなるかもしれないね!

まぁ頭を悩ませながら読んでちょ

一章 世間話


秋日「いやぁ今日もいい天気だなぁ」


仕事場への移動中に毎回身にならない世間話をするのが日課である。(大体は秋日がぺちゃくちゃ喋ってるのを月夜が聞き流していることが多い)


月夜「毎回同じ天気ですけどね」


秋日「ハハッだな!」


幽世(かくりよ)には天気がない。

太陽の代わりに赤い空亡(そらなき)が空に上り、雲女(くもめ)が空を舞っている。

草木が道端に生えているが地面の霊脈から伝ってくる霊力を力の源にしているため雨は必要ない。

雨が必要な時は水を操れる妖怪に頼んでいる。


ここは妖怪や神々の集う世界であり、ここらでも一番活気が溢れるこの場所は白桜町(はくおうちょう)と言う。幽世は一つの国であり、その中には六つの州と二十四の花にちなんだ名前の町がある。

州はその地を守護する土地神を表した名で大体は〜神と語尾に着く。


月夜「面倒臭いですね」


秋日「え?俺めんどい?ガーン」


頬に手を当てながら自らガーンと発言する秋日に呆れながら言う。


月夜「違います。貴方が面倒なのはいつもですが今日はアレの日でしょう。あと自分でガーンって言わないでください」


秋日「えっとぉ…あ!今日は給料日じゃん!」


「ヤッタヤッタ」と横で歩きながら踊り出す秋日を冷めた目で見つめる月夜は「ヤレヤレ」と言った表情で話しだす。


月夜「いいですか?(あんず)与力(よりき)に手渡しで給料を渡される時、毎回貴方は襲われているでしょう。」


秋日「ウェッ!あのオネェ与力マジ恋してんのかってくらい俺のこと襲ってくんだよな」


オェーっと吐き出す仕草をする秋日の顔色はいまさっきとはとって変わって天から地に叩き落とされたハエのような顔色になっている。(月夜は口が悪い)


月夜「してるから襲ってるのでは?」


秋日「俺のケツの乙女の危機!!今すごくゾーッてした!ゾーッて!!」


月夜「公の場ではしたないですよ」


秋日「お前だって襲われるじゃん!」


月夜「いや、霊力で防ぎます」


秋日「いいよなぁ月夜は霊力使えて、あのオネェには俺の怪力が通じないからマジで手も足もでないんだよな」


月夜「それは妖力を抑え込める特殊な霊力使いだからでしょうね。あの人は人神ですから神力も使えます。それも相まって与力の座に着いたのでしょう」


秋日「まじ職権乱用だぜ?俺は猿の妖だから妖力しか使えねぇもんな。月夜は霊力と妖力を使えるんだよな?」


月夜「そうですね。元々人だったようですが今では炎の妖ですからね。人半分妖半分ですかね」


秋日「人は霊力、妖は妖力、神は神力だもんな」


月夜「教科書の受け売りですね」


秋日「まぁな!教科書と言えば学び舎時代よりはお前も口を利くようになったし良かったよ」


バンバンと月夜の背中を叩く秋日(その後手を抓られてやめる)


月夜「そうですね」


秋日「懐かしいなぁ!また遊びに行こうかな」


月夜「…」


昔を思い出させるその言葉に私は肯定も否定もしないまま仕事場に足を運んだ。


挿絵(By みてみん)


秋日 姿絵イラスト(彼は特殊な服を着ています)


与力(よりき)とは江戸時代の警察制度のようなもので上から町奉行(まちぶぎょう)与力(よりき)同心(どうしん)、岡っ(おかっぴき)手先(てさき)、下っ(したっぴき)だよ!(ベビたっぴみたいだね)


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