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33.悪夢 ――誰のために何ができる?――

【前回までのあらすじ】

 生身に戻るように化け猫から魔法をかけられた主人公、しかし、魔法よりも肉感のほうが、彼には強く作用したのであった。




 河原で石を積んでいる。

 

 妹のため、……カチ 


 妹のため、……コチ


 弟のため、……カチ


 弟のため、……コチ


 弟のため、……カチ


 妹のため、……コチ


 父のため、…………カチ


 母のため、………………


 ――ささやかな石の塔が、最後の石を積もうとした手ごと、強かに蹴飛ばされて崩れる。

 

 蹴ったのは大きな足だ。

 見上げていくと、大男だとわかる。

 そして天辺の、頭についているのは、自分の顔だった。

 

 石を積む子供はおれで、

 石の塔を蹴飛ばす鬼も、おれなのだ。




【注釈】

 『賽の河原』より着想を得ました。


【次回予告】

 実幸、調子に乗る。

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