真央ちゃん、最大魔法唱える
うん、気が向いたら次書きます。
まあ、2週間位先かも
「魔王様、あそこです。」
狼人が手を指す先に村があった。
こんなところに村が?この林に人が住んでいるとは、思わなかったなあ。
キョロキョロと見渡しながら村に入る真央。
皆、凄い。あの人なんて体が蛇みたいけど、どうやって作ったの?私なんてガングロコギャル・・・orz
一軒のちょっと立派な家の前で足を止めた。
ちょっと立派といってもこの村でという条件付きだが。世間的にはかなり酷い家だろう。木製の平屋。まさか、狼人がフ~っと息を吹きかけて家が飛ぶとか・・・
となると中には3匹の豚がいるのでは?
「村長入ります。」
中に入ると丸眼鏡をかけたしわしわの豚が1匹。
「なんだね。」
豚が返事をする。豚の仮装かよっ!狼も凄いけど豚、貴方が一番だよっ!
「村長こちら魔王です。」
「ああ、魔王かね。・・・?ま、魔王!」
2度見する豚。ブ~!芸が細かい!
「はい、真央です。」
「なんと、魔王様?!」
体を後ろに反り驚く豚。なんで、みんな真央の名前で驚く?と不思議そうな顔を見せる。
「村人全員を広場に集めなさい。お披露目と魔王の審議を問うことにしよう。」
「全員、集まったかな?」
少し高い台の上に乗りながら、豚が村人を見渡す。隣には狼人。広場に集まった、魔物。
真央は豚の隣で、高台に乗らず広場を見渡す。
「凄い♡みんな気合入ってるな~。」
ガングロで十分だと思っていた自分が恥ずかしい(/ω\)
「魔王と名乗る者がここに現れた。」
「はい、真央で~す。ど~も~♪」
広場がガヤガヤと騒ぎだす。「魔王に見えない。」「怖さがない。」etc
おいおい、真央に見えなくても真央は真央だし~!はっ!もしやここの中に真央の知ってる子がいて、このガングロで真央らしく見えないとか?
・・・そういえば、あそこにいる骸骨、隣のクラスの骨川君に似てる!骨川君かも。
「是非、魔王の証を見せてもらいたい。」
「真央の証?」
「はい、魔王となれば、凄い技とかあるでしょう。」
「技?それって(ハロウィンの優勝に)関係あるの?」
「(魔王の証明に)関係ありますよ!寧ろそれで決まりますよ。」
姿より特技でハロウィンの仮装が決まるなんて思いもしなかった。
コホン。真央は「あ~あ~」と喉を整える。
小中校の時代に多くの人を感動で泣かせた歌で・・・
「では一年天野真央。『ラブ&ジョイ』を」
ラ・ラ・ラ~と歌い出す真央。魔物が1人、また1人と倒れていく。
「なんだ、この呪文は・・・」
「く、苦しい・・・」
「そ、村長・・・止・め・て・・・く・・・グハッ」
魔物が涙を流しながら懇願する。
「グモモ・・・魔王様・・・止めて・・・下さい・・・」
村長が力を振り絞り真央の手首を握り、懇願した。
「あの世で小太りの悪魔に会ったわ。」
「ああ俺も、・・・心の友とか言ってたぞ。」
「俺も見た!のび太のくせにとか言いながら地獄に引っ張られたよ。」
魔物達が騒めく。
「魔王様、今のは・・・」
村長は、吐き気を催しながら、真央に質問する。
「『ラブ&ジョイ』まだ前半も歌い終わってないんですけど~」
真央は胸の前で、指でハートを作りポーズをとる。
「呪文の発動前でこの威力。しかもまだ前半らしい。発動したら心臓が止まるということか・・・」
「魔王様、怖い・・・ここの全員皆殺しにしようとした。」
さらに魔物達が騒めく。
「ま、魔王様!貴方がやはり一番です。」
「マジ?!私が一番?!わ~!バンザイ~。」
はしゃぐ真央を見て魔物達が
不味い、一緒にバンザイしないと殺される。と同様に万歳をする。
その万歳の声は王国に届く位の声であった。
次回「真央ちゃん噂になる」