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Xmate -クロスメイト-  作者: 紅弥生 
最終章 滅びか、創造か。
98/104

第十六話 異変

すみません、遅れました!

--------------------------------------------------------

----side:アルフレクス


 突然リルグレイシアのHPが急激に下がり、1で止まった。

 驚いたが、何処にいるか分からないからどうもすることが出来なかった。

 とりあえずメッセージは送ってみたが、反応はなかった。

 とりあえずフェルミステと、ルクレマス様と連絡を取り合い、合流した。

 そして、噂でリルグレイシアは王国側に保護されている(正確には、保護活動の際に気を失った青年は王国側に保護された、と聞いただけ)らしいので、向かってみる。

 しかし、入れてくれるだろうか。

 リルグレイシアとパーティを組んでいるだけのしがない冒険者であるから……

 ルクレマス様は一応王子様だが、それは裏世界と呼ばれるところに限ってだ。

 しかし、実際に転移して向かってみると、そんなことは杞憂で終わった。

 何故なら、ヘルクレットさんが、取り立ててくれたからだ。

 そうして案内され、リルグレイシアの元に案内される。


「ッ……!! リルグレイシアさん……!」


「リルグレイシア!!」


 俺は思わず絶句してしまったが、フェルミステは泣きそうになっており、ルクレマス様は囁くように言う。

 顔は蒼白く、手脚の関節は落下した際の衝撃であらぬ方向に折れてしまったのか、ありえない方向を向いていた。

 そんな状態でリルグレイシアは未だ眠っている。

 HPは全回復しているが、いつ死んでしまっても不思議じゃない。


「上級回復魔法は……」


「かけましたが、回復魔法の魔力が吸われてしまい、効果はありませんでした」


 定期診察しに来たのだろう、お医者さんは、思わず呟いた言葉に反応する。


「恐らく、回復するためにこうやって眠りについているのでしょう」


 お医者さんは準備をしつつ話してくれる。


「私達としては、この変な方向に向いている手足をどうにかしたいんですが、適切な方向に戻す処置をしても、ちょっと時間が経つとまたこの形に戻ってしまうんです。」


「……」


「このま……


 お医者さんが話を続けようとすると、リルグレイシアがパチパチっと瞼を開く。


--------------------------------------------------------

----side:人類滅亡組織ヒューマン・エクスティンクション(ショーンストレア)


「もうすぐ、か。」


 もうすぐ、ハリストロス様が顕現なされる。

 そうすれば私達の目的は完遂する。


「そうだナ。神殺し様(リルグレイシア)は、もう、この世にはいないだろうからナ」


「後は私らが好きに創り変えてねぇ。大きな損害を被ったけどぉ、最後に笑うのは私らだよねぇ。」


 ふと呟いた言葉に同志達も賛同してくれる。

 が……


「……そう、だといいがな」


「ん?どうしたんだい?ショウちゃん」


 本当にハリストロス様は、()()()()()()なのだろうか……?


「ハリストロス様は本当に我が神の目的を継いでいるのかなと思ってな」


 いや、確かに、ここまでつくしてもらったし、行動で疑う余地もないことは理解しているが、どうも私の心は落ち着かない。

 なにか嫌なことが起こる胸騒ぎがする。


「なゼダ?」


 ん?なにか、ドロル殿の言葉が硬いような……?


「……?どう……し……た……」


 は……?

 ドロル殿の身体が……?

 

「ハリストロス様こそガ真に我が神ヲ継ぎシ者だゾ」


 膨れ上がって異形の姿になりつつあるドロル殿から目を離さず、後ろに下がる。

 ……?後ろからも嫌な気配が……

 ちらりとデルタ殿の方を向く。

 なッ!!デルタ殿ま……で?


「そうダねぇ……ナニを言っていルのカい?ショーンストレア?」


「……お前ら……」


 ハリストロス様は我らのことなどどうでも良かったのか……クソっ!!

 しょうがない、何故か私だけ異形の姿へと変化していないから、逃げるか……

 すまない、同志たちよ……

 なるべく目を逸らさず、窓に向かう。

 そしてそのまま、窓ガラスを割って外へ出る。


--------------------------------------------------------

----side:アルフレクス


「リルグレイシア……?」


 突然瞼を開いたので思わずそんな声が出てしまう。。

 フェルミステや、ルクレマス様も似たようなことを声に出していた。


「顕現魔法高速展開。個体名リルグレイシアとの同化を開始」


 などと、口走り始めたリルグレイシアの瞳には光がなく、更には声も若干女性っぽくなっている。


「……!まずッ……!!魔力を集めてい……るッ!!外に出して遥か上空に投げるぞ!!早くしないと、魔力爆発が起きて、この王宮丸ごと吹っ飛ぶ!!」


「「「なっ……」」」


 ヘルクレットさんの言葉に絶句してしまうが、身体はリルグレイシアを運ぶ準備に動いている。

 リルグレイシアを持ってくれたのはヘルクレットさんなので、俺は窓を開ける。

 ヘルクレットさんが外に出たのを確認したあと、すぐさま俺たちも外に飛び出す。

お読みいただきありがとうございます。


突然、人類滅亡組織の人らの名前が出てきたことに、失礼しました。

今まで決まっていなかった上に、会話だけでしたので、文章中に入れておりませんでした。

混乱させてしまったこと、失礼しました。

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お読みいただき有難うございます
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