ー第一話ー 学園入学試験
二章開始です
いつの間にかブックマークが……(泣)
ありがとうございます!
頑張って書いていきますね!
――数日後――
俺の住んでいた都市「ピースコート」からでてきて数日。
俺は王都「アルモスティ」へ向かっている。
何故なら冒険者学園に入学するためだ。
まだ着かないのかと、そわそわしていた。
すると、馬子は俺のほうに振り向きながら喋りだした。
「もう少しで着きます」
もう少しで着くのか。
「分かりました」
と、笑顔で返したが内心はいつ着くのかで考えがいっぱいだった。
そんな俺の気持ちをほぐすかのようにヘルクレットが聞いてくる。
(王都ってどんな場所だ?)
(王都はこの国「ハウロスジェーン」の中心地だ。そこから網目上に……)
(違う、国のことではなく、王都のことだ)
(えーと、王都は観光の都市と呼ばれている。で、観光の都市の名の通り王都中心部には火山があり、温泉が出ているし、その火山から美しい自然が一望できるらしい。そして、王宮も中心部にあって、王都全体を見渡せるように作られてるから、なにかあればすぐに対応できるようになってるらしい)
(ふーん。そうか。数千年経てば、国も変わるか……)
(え?)
(いや、何でもない)
最後がよく聞こえなかったが、まあいいや。
とりあえず外の景色見て緊張している心を落ち着かせよう。
……?あ。王都見える。後数十分でつくかな。
にしても、城門でかいな。
そういう思考を繰り返していると馬子がこっちに近寄りながら話しかけてきた。
「お客さん」
「ん? なんですか?」
「着きました」
え?早くね。
「ここから先は馬車ではいけないんです」
ああ。そういうことか。
「なるほど。分かりました」
「王都までですので、10ダースですね」
10ダースってことは120本か。ってこれ鉛筆か。
この世界の通貨は銅貨、銀貨、金貨ごとに単位が決まってたな。
たしか銅貨は「ダース」で、銀貨は「キーク」、金貨は「ゴート」だったな。
100ダースで1キーク。100キークで1ゴート。1ダースは日本円で表すと100円くらいかな。
そんなことを考えつつ馬子にお金を渡す。
この、お金は両親が入学するからって渡してくれたものだ。大切に使わないと。
馬子にお金を渡したあと、王都に向かって歩き出す。
近づくにつれ城門がでかく感じる。
城門に着くと、警備兵たちがいた。
警備兵たちは俺を見かけた、瞬間にこう言った。
「そこの者! 止まれ!」
なんだ?と思いつつ止まる。
すると、警備兵たちが近寄ってくる。
「なんでしょうか」
「貴様、住民票は持ってるか?」
住民票?持ってるけど何で使う……ああ。見分か。
そう考えつつ、バッグから出す
「持ってますけど」
「確認させてもらう」
警備兵に渡す。
すると、妖精らしき何かが警備兵のポケットから出てくる。
俺の住民票を一瞥し、青く光り、警備兵のポケットに戻ってく。
「偽物じゃないようだな。通ってよーし!」
警備兵は俺に住民票を渡しつつそう言い放つ。
もしかしてあの、妖精らしき何かは偽物かどうか判別できるのか。
そう思いつつ、王都に入る。
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王都に入った俺は宿をとり、学園に向かう。
なんせ学園に合格しないと、寮に入れないしね。
そう考えてたら、学園に着いた。
そこには大勢の人々がいた。
うわぁ、と思いつつ列に並ぶ。受付をするためだ。
列に並んだ途端話しかけられた。
「よっす。お前も学園通うの?」
「そうだけど……」
誰だこいつと思いつつ返す。
「俺も通うんだー。あ。ちなみに、俺の名前はアルフレクス。お前の名前は?」
「えーと、リルグレイシア……」
「リルグレイシアか。よろしくな!」
「おっ。おう宜しく。」
自己紹介をしあってたら受付に着いたようだ。
「お受けになりますか?」
「はい」
「なら、まず住民票を確認しますので、見せてください」
「はい」
俺は受付の女性に住民票を見せる。
「確認しました。次にこの紙に、所持しているウェポンスキルとスキルをお書き下さい」
「はい」
ゲッ。ウェポンスキルとスキル書くのか。よし知られたくないスキルは省いて書こう。
「これでいいですか?」
「はい。確認しまっ!」
え?受付の人が固まってしまったんだけど。
「あーのー。大丈夫ですかー?」
「あっ。えっ。あっ。はい」
本当に大丈夫かな。
「こちらが受験票です。後、これを確認してお待ちください」
「えっ。あっ。わかりました。」
受験票と、受験のやる内容と合格発表の日程が記されている紙を貰った。
とりあえず、あの受付の人のことはどこかにやって、受験に集中しよう。
えーとやる内容が?最初に実技試験をやり、最後に筆記か。
で、日程は試験日から二日後か。
確認し終えると、頭を丸刈りにした強面の男性が、演説台の上に乗って話し始めた。
「受験される方はこちらに集まってください!」
ぞろぞろと集まっていく。
俺も行った。
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集まった俺たちは班分けされ、各試験会場に分かれていく。
試験会場に着いたら、監督者は仁王立ちで待っていた。
「よし。きたな。じゃあこれから実技試験を行う。私は監督者のクルグという。何か質問がある人はいるか?」
クルグは俺たちを一瞥してから続ける。
「いないな。では、始める。実技試験では私と模擬戦を行ってもらう。ウェポンスキルによるアシストスキルと魔法は使用可能。しかし、スキルは禁止させてもらう。あぁそれと、使う武器は模擬戦専用の武器がそこに置いてあるから、それを使って行う」
壁の端を指しながらそういい、再び一瞥し、続ける。
「では、受験番号104から始める。次に115、156、168の順に行う。」
となると、俺は最後か。
最初の人とクルグは向き合い、構える。
「では、開始!」
「豊かなる草原よ。我の魔力を糧とし、蔓をあのものに巻き付かせろ」
「アース・バインド」
仲間じゃないと流れないのか、発動メッセージは流れない。
蔓はクルグを完全に固定するかと思われたが、クルグは剣で薙ぎ払い蔓を無効化してしまった。
「孤独なる少年よ、我の魔力を糧とし、かのものを拘束せよ」
「ブラインド・バインド」
しかも、クルグは闇魔法?を放った。
最初の人の顔を驚愕に染めながら拘束してしまった。
そして、クルグは木刀を振り下ろした。
続く人たちもあっさりとやられてしまい、俺の番となった。
よし、プランはまず炎と草属性の混合魔法で拘束して、オリジナルアシストスキル「ワン・オブ・ブレーク」(超速移動をし近寄り、12連続で攻撃する。)を使用する。
「草木よ。炎よ。我の魔力を糧とし、燃える蔓で拘束せよ」
「ファイアリーフ・ダブル・バインド」
【NAME:RILGALAYSIAは「ファイアリーフ・ダブル・バインド」を発動】
燃えている蔓はクルグに巻き付き、拘束する。クルグも抵抗するが、そのたびに強く絡みついて外れづらくなる。
ここだ!
「ワン・オブ・ブレーク」
【NAME:RILGALAYSIAは「ワン・オブ・ブレーク」を発動】
クルグは驚愕と絶望に顔色を染め、気絶してしまった。
「あ。やっべ。やりすぎた。」
俺は近寄って、「癒神」を発動させる。
「癒神」
【NAME:RILGLAYSIAは「癒神」を発動】
「我の魔力を糧とし、彼の者たちを癒せ」
「ミニヒール」
【NAME:RILGLAYSIAは「ミニヒール」を発動】
この部屋の人全員に緑のエフェクトがかかり、傷を癒していく。
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――数分後――
回復した人たちが起きる。
クルグは起き上がり、言い放つ。
「これで実技試験は終わりだ。筆記試験会場に迎えるといい」
倒した俺が言うのもなんだけど。休憩してたほうがいいと思う。
心でそう思いつつ、移動する
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実技試験が終わり、筆記試験会場に向かった。
そして、筆記試験会場についた。
中に入ろうとしたところで、話しかけられた。
「おーい、リルグレイシア。どうだった?」
アルフレクスだ
「いや、普通だったよ」
「ボコボコにされたかって聞いてる」
「ああ。ごめんごめん。そっちか。'俺以外'はボコボコにされてたよ」
「まじか。お前結構強かったんだな」
「で、そういうお前は?」
「俺もボコボコにされはしたけど、途中まで耐えてたよ」
「すごいじゃん」
会話をしつつ、中に入る。
そして、それぞれの席に座り、数分経ったら監督者がきた。
「はい。では皆さん、筆記試験を始めます。筆記試験は読み書きができるかです。何か質問はありますか?」
監督者は端から端まで隅々まで見てから、続ける。
「それでは、配ります。「始め」で裏返して、受験番号を記入し解き始めてください。60分経てば「やめ」というので、記入をやめてください」
そして、全員を一瞥し始めの合図をする。
「始め!」
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――一時間後――
「やめ!」
そう言われたので記入をやめる。
「それでは、各自、こちらに回答用紙を持ってきてください。提出したら。試験は終わりなので帰ってもらって、結構です」
言われた瞬間。みんな一斉に出しにいった。
あれはしばらくこむと思い、静かに待とうとしたら話しかけられた。
「終わったな。試験。」
またもやアルフレクスだ。
「合格発表が楽しみだな」
「そうだな。おっ。空いてきたぞ。だしに行こうぜ」
「おう」
そう会話しつつ提出しに行く。
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――帰り――
俺はアルフレクスに誘われたので一緒に帰る。
しかし、別の宿だが。
「そういえば、お前の実家ってどこなの?」
突然アルフレクスが聞いてきた。
えぇ。まあいいや隠すことでもないし。
「ピースコートだ」
「え!?そんなに遠いのか」
まあ「ピースコート」は端にあるもんな。
「そういう、お前は?」
「俺は、ダウンサイド……」
ダウンサイドって、治安悪くなかったか?まあいいや。
「そうか」
「え?ダウンサイドって聞いて蔑む目で見ないの?」
「別に、治安が悪いだけでそんなことできるかよ」
「そ、そうか」
「悪いって言ったら、俺の実家はモンスターめっちゃでるがね」
「それも。そうか」
俺たちは笑いあいながら帰った。
お読みいただきありがとうございます。