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Xmate -クロスメイト-  作者: 紅弥生 
第五章 世界冒険編序
73/104

第三十ニ話 状況整理

遅くなりました。

結構長めです

 国王陛下ことリマリカイマ・クラエン・コーストロア王との対面を終え、部屋に案内されることになった。

 まぁ当たり前だけど召喚者に縛られてもいない状態の人物を信用しろと言うのは無理な話だ。

 何故か殿下は厚く信用して自分の部屋を共同で使わせたいと言ってたけどね……

 とまぁ、信用してない奴に一部屋貸してくれるのは、器が広いと言え……いや、自分の息子が勝手に召喚した人物をそこら辺に投げ捨てるのは、人としてどうかと言う話か……?

 まぁどちらにせよ、一部屋貸してくれるのだ。

 この世界について教えてくれる人物と離れるのは少し痛いけどね……

 とそんなことを考えていると、部屋に着いたようだ。

 案内してくれた忠臣が「リルグレイシア殿、お部屋はこちらです」と言って招いてくれている。

 部屋に入りつつ「ありがとうございました、お仕事お疲れ様です」と返すとニコッと笑って扉を閉めた。

 さて、部屋に着いた。

 流石王宮、客間だから家具は少ないが、ベッドにはシワが無い、カーテンは整っている等その他細かい部分も整っている。

 とりあえずベッドの上に座る。

 とりあえず知っている情報を整理するか……

 えーとまず、HPバーについて、視界の何処にもゲージ関係が無い。

 まぁHPの残量、魔力残量はあまり気にせずやってたから問題は無い。

仲間の異常に気付き辛くなったのは少し痛手だけど…

 そして2つ目魔眼。

 俺が魔眼所有者なのは良いけど、所有してるって事は余程特殊なことがない限り産まれた時からあるはず。だからあっちの世界で持ってたけど機能してなかったってことかな……?

 そもそもあっちの世界に魔眼と言う存在聞いたこと無いけど……あるんだろうか?

 これはあっちに、戻れば分かることだし、あっちの世界で機能するかも確かめれる。まぁ魔眼に関しては。置いとこう。

 スキルについてはどうなんだろうか。

 殿下はふとスキルを見たらと言っていたから所持スキルを確認することができるはずだ。

 でも一体どうやって?

 なんとなく身体をあちこち確認すると左手に時計らしきものが付いていることに気付いたのでそれを調べるとスキル一覧が視界に浮かび上がってくる。

えーと?


「闘神:自身と指定した人物の身体能力上昇」


「癒神:自身と指定した人物の怪我の治癒速度が上昇」


天帝之頂(ゼウス):雷属性魔法使用時の消費魔力がなくなり、威力が上昇する。能力上昇系、速度上昇系のスキルの上昇率を増加」


神之宴(テオス):空中浮遊が出来るようになる(指定した人物に付与可能)。魔力消費がなくなる(指定した人物に付与可能)」


小サキ王(バジリスク):自分に敵意を持っている者の消費魔力が増加、身体能力、治癒能力が低下する(常時発動:任意でON/OFFを切り替えれる)」


共鳴(レゾナンス):リンクしている人物の所持スキルの恩恵を得る(常時発動)。リンクしている人物を自分のいる場所に召喚する事ができる」


 あれ……?効果色々変わってる!!

 て言うか耐性スキルとか「竜化」とか色々持ってたはずなのにそれが消えてる……?

 「神龍の加護」は恐らくヘルクレットがいないからだろうけど……

 てか効果的にこっち世界のがチートですやん……

 しかも「小サキ王」の効果あっちだと毒属性付与だけだったから使ってなかったけど自分に敵意持ってる対象の身体能力治癒能力低下って……

 そして、共鳴の効果……リンクしている人物のスキル恩恵て……

 恐らくリンクしてる相手……殿下だろうから殿下からスキルの恩恵を得つる事ができるのか。何を所持しているかは不明だけどスキルによっては最高の組み合わせの可能性がある。

 俺のスキルが殿下にとって良いかは不明だけどね……

 さてスキルはこんな所かな……?

 4つ目魔法。

 ここが裏世界であるなら表世界に無い属性しかないはずだ。

 って待てよ……?ってことは治癒魔法無い……?

 回復手段が恐らくスキル効果か、ポーションしかないってことか。

 うーんスキルに関しては即時回復るだろうからありがたいけど、ポーションに関しては敵との距離を空けないと追撃を受けそう……いや絶対受けるだろうからそこは痛手だな……

 まぁそれはいいとしてあっちにない属性で有り得そうなのは……

 「雷」「重力」とディラスコスが言うように呪いをかけるやつもありそう……

 ん……?いや待てよ?ディラスコスが裏世界の魔法を表世界で使ってるってことは、表世界の魔法も使えるんじゃないか?

 早速炎属性魔法使ってみるけど、流石に王宮内なので布などに引火したら危険だ。

 なので灯り程度の炎でやるか……

 攻撃的なやつは戦闘時に放てるか試してみるのも手かな。

 そう思って脳内でイメージしてみる。

 すると、手の人差し指の指先に親指小の炎が現れる。

 成功した。

 どうやら、元が表世界なら使えるのかね……?

 人類滅亡組織ヒューマン・エクステンション?アイツ等は例外だ。

 なんせジュグメアとか言うクソ神に使えるようにしてもらってるからな……

 っといけないつい思ってることが。

 さてさて魔法についてはまだ不明だから聞けるときに殿下に聞くか……

 そして、共鳴のスキル効果にはスキルの恩恵って書いてあるけどもしかしたら殿下が表世界の魔法も使えるようになってるかもしれない。だから、詠唱を教えてみて使える様なら俺が知ってる中でで良さげな魔法をいくつか教えてみても良いかもしれない。

 雷属性魔法も詠唱知らないし、落雷のイメージしか無いからあまり使ってこなかったけどこの機会に殿下にでも教えてもらおうかな。

 まぁ、裏世界と言う体だけど、もしかしたらここは裏世界じゃないかも知れないからそこは気を付けないとな。

 これでジュグメアとか言う名前が出てきたらほぼ裏世界って確信するけどね……

 あの野郎の事だから裏世界の神もしてても不思議では無い。

 そして話が逸れたが最後5つ目、世界滅亡について。

 これについては情報が少な過ぎる。

 いつ起こるのかも分からないし、どこから始まるのかも不明。

 そして、人的要因なら対処可能だけど自然的要因…つまり、世界の寿命が尽きた等の理由で滅ぶんだったら、対処不可能だし、俺が来た意味無い。

 これで自然的要因で俺が滅ぶ世界を力を使って修復するとかいう主人公的ポジだったら流石に笑うしかない。

 そうではないと願いたい。


「リルグレイシア殿!リルグレイシア殿!」


 ん?なんか声が聞こえた。

 周りを見渡すと、執事らしき人物がこちらを見ている。

 そしてふと、外を見ると暗くなっている。

 確かここに着いたのがお昼をかなり過ぎていて太陽が東側に45℃位傾いてる時だから……え……もうこんな時間経ったのか……と思いつつ執事らしき人物に反応を返す。


「すみません、ちょっと考え事をしてまして……ところで、なんでしょう?」


「はい。夕飯をお持ちしました。部屋の外に待機してますので食事が終わり次第、お呼びください」


 そう言って執事らしき人物はテーブルの上に置いて、部屋から出ていく。

 さて、まぁ情報整理と言うべきかは不明だけど情報整理は終了として、飯食べるか……まぁ勿論ファンタジーの金持ちの家でよくある「集まって食事」じゃ無いのは信用されてないからであろう。

 まぁ体験してみたい気持ちはあるけど、出来たらラッキー程度だから気にしない。

 そして、俺は食事を始める。


------------------------------------------------------------

----side:???


「計画はもうすぐ完遂する。あの御方が降臨するまではもう時間の問題だが……あの御方の進行の妨げになる人物がこの世界に現れてしまった」


「どうする?場所は分かっている。処すか?」


「そうだな。寝ている間にでも殺るか」


------------------------------------------------------------

----side:リルグレイシア


 おはようございまーす

 既に朝食は済んでるから何もやることないな…

 いや、やることはあるけど、この部屋じゃ出来ないものだから……

 まぁここに来るだろうね。殿下が。

 そう思った瞬間扉の外から会話が聞こえる。


「殿下。リルグレイシア殿に何用ですか?非常時以外はあまり近寄らないで下さい」


「お主の心配も分かるが、しっかりと父上の許可を得ている。それに、何かあった時の対応に騎士も幾人か連れる」


「私の心配ごとが分かるなら、最初から行動しないで下さいよ……」


「フハハッ。それもそうだな!」


 やっぱりと思いつつ、気さくだなぁとも思いながら、扉を開けて、話かける。


「殿下、自分に何か用があるみたいですけど……」


「おぉ、リルグレイシア、ちょっと付き合ってくれるかい?」


「えぇ、ちょうどなに……ゲフン。失礼しました。良いですよ。少し支度をするので少々お待ち下さい」


 本音を言うところだった。危ねえ。

 まぁ、友人として有りたいみたいだから許してくれるだろうし、それに、何もやることないなんて言ったら気を使わせてしまうかもしれないからな。人に気を使わせてまで自分の暇を埋めたくはない。

 そんなことを思いつつ念の為鎧と剣を装着しその他色々準備し、部屋の外に出る。

 それに殿下が一瞬驚いた顔をするが、それにかわまず殿下は喋りだす。


「準備できた様だね。じゃぁ付いてきて」


 そう言って振り返って歩き出す。

 俺は見張りの人に頭を下げつつ、それに付いていく。


------------------------------------------------------------


 殿下に付いてきて着いたのは道場みたいな場所だ。

 まぁ。つまり、俺の実力試しだろうな……

 召喚→用事ある→あまり周りの迷惑にならない所に来る→実力試し。これワンセット。大事。

 もしかしたら、王宮の紹介かもしれないけどね。

 にしても豪華だなぁ……

 と周りを見ていると、殿下が振り返りながら木刀を渡してくる。

 それを上手くキャッチして構える。

 殿下も木刀を構えている。

 まぁ小サキ王のスキルをOFFにして、聞いてみるか。大体察しは付いてるけど……。


「何をするんです?」


「木刀を構えておいて、聞くのはないでしょう。まぁ、リルグレイシア。君が何処まで戦えるか試させてもらう。勿論だけど、魔法もスキルも禁止。木刀だからないとは思うけど、殺すのも禁止。相手の体に当たったら勝利」


「分かりました」


 そう返すとなんの合図もなく突っ込んでくる。

 殿下自らと言う点と返事をした瞬間に来たので反応が遅れるが、反射で右に避ける。

 すると、突っ込んで来たから少し隙があると思ったが、無理矢理体を捻って攻撃してくる。

 いつも両手に持って応対していたので、その癖で左の剣で弾こうとしてしまいそうになるが無理矢理引いて右腕をその反動で持っていき、弾く。

 そのほぼ奇跡に近いくらいの強切下げによって、互いにノックバックが生じ、そのノックバックを利用し、互いに体勢を立て直す。

 俺は体勢を立て直しつつ、地面を思い切り蹴り、殿下に向って突っ込む。

 振り返るという動作が殿下にはあるので俺の方が少し有利な状態だが、殿下は振り返りつつも弾こうとする。

 元より俺には突っ込んでそのまま攻撃とは思っていなかったので、木刀を左手に持ち替え、弾こうとする木刀に当てつつ、そのまま脚に一発。

 取った。

 一応怪我させない様に当てるのは力を抜いたけど…

 怖いから確認しよう。

 振り返って殿下の方を向き、言う。


「殿下、大丈夫ですか……?」



「大丈夫、問題ないよ。スキルですぐに回復するしね。それにしても強いね!左手に持ち替えるのは完全に予想外だったよ!」


 怪我してるどころか、めっちゃ元気。興奮してる……


「それよりも、リルグレイシアは、大丈夫?」


「え?何が?」


 おっと突然聞かれたのでタメ口になってしまった。

 これは正直に謝ろう。


「……すみません」


「いや大丈夫大丈夫。むしろタメ口の方がいいかな。まぁ、それはいいとして、魔眼の件は大丈夫なの?私も魔眼を持ってるから何か心配事があるなら言って」


「あぁ……魔眼……そういえば朝起きたときから視界は普通に戻ってます。ところで、「私も」魔眼持ち?」


「そうそう。私のは顕示の魔眼って言う代物でね。相手のスキルとかが見れるんだ。ちなみにリルグレイシア、君のスキルは見ちゃったけど良いよね……?」


 事後報告じゃなんの意味もないんじゃぁ……

 と言うことを隠しつつ返事をする。


「別に良いですよ。隠すつもりも無いので。それに、殿下に得があるやつなんて、魔力無限と雷属性強化と空中浮遊ぐらいじゃないですか?」


 仲間には前は隠してたし、今も仲間以外にはスキル情報は秘匿してるけどね……まぁ聞かれりゃ一部のスキル以外は言うけどね。


「いや。実際はまだ分からないけど、効果だけを見る限り、全部のスキルは僕にとってはありがたいかな。……おや?あまり自分では気にしてなかったけど、加護がないね……」


 へ?加護???


「何ですか……?それ……?」


「え?知らないのかい?」


 いや知ってる体で言われても……

 それに産まれてきた世界違う訳ですから……と言うのは本日二回目の隠しつつ応答する。


「はい。知らないです……」


「ん?もしかして、魔法の属性は全部言えるかい?」


「言えないです……」


 いやまぁ、言えるけど、それは表世界の属性だから裏世界の属性は言える訳がない。

 と、開いた口が塞がらないとはこういうことを言うのだろうというぐらい目と口を大きく開けて驚いている。

 まぁ、イケメンだから許されるだろうけど、イケメンがそんな顔しちゃ駄目でしょう。

 自分でも何を言ってるかは意味不明だけど。


「あの?」


「あぁ……ごめんごめん。説明してあげるよ。加護というのは実は建前で紋章と言うのが本当の力なのさ」


 そう言いながら、殿下は左腕の袖を捲り、淡く光っている模様を見せてくる。

 そして、見せながら話を続ける。


「まぁ、こう言うふうに体の何処かに模様が浮かび上がってきたら対応する者から加護を受けた。と言う事だね。効果はそれぞれ違うけど、例えば私の受けている「月神の紋章」

「陽神の紋章」はそれぞれ、月/日の光を浴びると魔力量が増えると言う効果があるね」


「なるほど。では、受けてない人は珍しいのですか?」


「う〜ん。まぁ受けてない人物で、君程強い人物はいないかな」


 つまり、俺はイレギュラーと。まぁ……加護と言う概念がない世界でスキルの恩恵だけで戦ってきたらそりゃあ、読み合いも段々慣れてくるだろう……それに基本対人は相手の出方を見てから攻撃するタイプだからその場その場でなんとか耐えてる状況ではある。

 まぁ、次魔法について聞こう。

 たまたま、流されるように受け答えしてたら説明を受けれるようになったんだから。ラッキーだと思ってここぞとばかりに沢山質問しないとな。

 まぁ、受ける側の俺が偉そうにしちゃったら相手も嫌な気持ちになってしまうから応答して、少し考える素振りをしよう。


「なるほど……」


「加護についてはここらへんでいいかな。次は魔法の属性について説明するね」


「あ……はい。分かりました。お願いします」


「属性は全部で5つ。1つ目は「雷」2つ目は「氷」3つ目は「邪」4つ目は「解」5つ目は「重」それぞれの属性を簡単に説明すると、雷は雷で攻撃する。氷は氷で攻撃する。邪は主に呪いを付与させる。解は魔法を解除させる。重は体に強い圧力をかける」


「なるほど。それ以外のは基本的にないと言うことですか?」


「そうだね。未来視の魔眼の件の火の玉も本来は有り得ない筈なのだけど……」


 まぁ……ジュグメアとか言う野郎が率いてる人類滅亡組織はこちらにもあるのかは不明だけどそいつらの危険を知らせるには俺の身の事を話すのが手っ取り早いか……

 魔法の属性についてはわかったからありがたいし、後で勉強したいけど、それは私情だから、今は平和を求めるべき。

 もしかしたら、牢屋に入れられるかもしれないけど、それはそれで仕方がない。


「魔法についてはありがとうございます。一つ、言いたいことがあるんですけど」


「なんだい?」


「ジュグメアと言う神をご存知ですか?」


「……知っているし、身内にも一人そいつの加護を持っている人物がいるけど、それがどうしたんだい?」


「実は、自分表世界オブティン・グラウンドと呼ばれる世界の人でして、そちらでその神と敵対関係にいるんですよ。そして、その神が率いてる組織の人物との戦闘中に相手は表世界にはないはずの属性の魔法。恐らくこちらの重属性ですかね。その魔法を使用してきたんですよ。でここからはあくまで自分の意見なんですけど、こちらでもないはずの属性の魔法。話を聞く限り、殺すのに用いられたのはこの魔法」


 そこで一旦区切り、ファイヤボールを発動させる。

 そして発動させた後、そのまま話を続ける。



「これはファイヤボールと言う炎属性の魔法ですね。これを用いて未来視の魔眼の人物は殺されたと予測します。まぁ、そこから、自分が予想したのは、ジュグメア神は表世界オブティン・グラウンド。そしてこの世界の魔法をそれぞれ、自分の配下に使えるようにしているのでは無いかと思います。つまり、……」


「ジュグメア神の配下が未来視の魔眼の持ち主を殺害したと?」


「そういうことになりますね。まぁ無理にとは言いませんし、予想でしか無いですが、ジュグメア神の加護持ちの身内は警戒していたほうが良いかと。そして、世界滅亡の予言した人物を殺したと言う事は対策されたくない。と言うことでもありますので、恐らく世界滅亡にはジュグメア神の配下が絡んでて、世界を守る戦いにはジュグメア神の配下との戦闘もあると思われます」


「……そうだな。分かった王にもその様に伝えておこう」


 真面目な話だから友人としての口調じゃなくなってる。


「まぁ……気を張り詰め過ぎても普段出来ていた行動が出来なくなってしまうので、事が動き始めるまでは頭の片隅にでも追いやってて下さい」


「それもそうだな。……ところでリルグレイシア」


 即気を切り替えたようだ。切り替えの速度は流石だよなぁ…


「はい。なんでしょう?」


表世界オブティン・グラウンドとは?」


 デスヨネー聞かれますよねー。とは言っても俺もよく分かってないんだけどね。


「えーと。自分も良く分かってないんですけど、恐らくこの殿下達が立ってるこの世界は裏世界(ロスト・グラウンド)。で、その対になる平行世界が表世界オブティン・グラウンドだと思います。ちなみに魔法の属性はこの裏世界の約2倍の11種類で、「炎」「水」「草」「闇」「光」「地」「無」「聖」「時空」「召喚」「治癒」です」


「なるほど。リルグレイシア、頼みがあるんだけど……」


「詠唱を教えて欲しいということですよね?それは全然教えますというか積極的に教えたいと思っていたんですけど…使えるかどうかはまた別…ですね…一応さっき見てもらった通り、魔法自体は発動するみたいですけど、使い手がその魔法に適しているかどうかが……」


「やってみなきゃ分からないじゃないか」


「それもそうですね。あ、後自分も頼みがあるんですけど……」


「こっちの世界の詠唱でしょ?良いよ。君の教える量に比べて僕の教える量が釣り合ってないけど……」


「それは先程こちらの世界の仕組みについて教えて頂いたやつで補足等があればで良いですよ」


「じゃぁ、早速。と言いたいところだけど……」


「ん?」


 殿下の目線が俺ではなく後ろに行ってることに気が付いたので俺も後ろに振り返る。

 するとそれを見計らったかのように殿下が続ける。


「昼飯の時間の様だ。続きは食べてからにしよう。互いに用事が終わり次第ここに集合しよう。……サハレニューあとは頼んだ」


 振り返って前にいた執事が返事をする。


「かしこまりました。リルグレイシア様付いてきてください」


「分かりました」


 俺がそう返事をすると、執事は殿下に礼をしてから歩きはじめる。

 俺も殿下の方をチラッと見てから歩きはじめる。

不明な点はお知らせ下さい


リルグレイシアは気付いていないですけど、ディラスコスは殆ど変わりない言っていたのに変わってる点が多い。それはですね、(メタ的要素が大量に含まれているので自主規制)

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逆境の騎士〜誰にもない属性魔法と特性でピンチをチャンスに〜
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