ー第七話ー ウェポンスキルと成人
一章最後です。
――5年後――
襲撃によって、スキルを親に暴露してから5年が経った。
8才になった俺はガウボーンとかいう魔物が襲撃した、家の裏庭(書物庫は家の裏庭にある)にきた。
何故なら剣を振る練習のためだ
「とりゃ! おりゃ! せい!」
魔法はもう炎属性上級、水属性上級、草属性上級は使えるようになった。これ以外の「闇」「光」「地」「無」「聖」「時空」の属性魔法と召喚魔法は王都にある冒険者育成学園に行かないと習えない。
ちなみに治療魔法は俺にあまり適さなかったようで、下級までしか使えない。
なので、魔法はもうほぼほぼ完璧だ。剣の腕を上げないといけない。
「やぁ!! うおりゃ!」
ふう。今日はこのくらいでいいかな?
だいぶ早く剣を早く振れるようになったかな?
あとで父親に稽古つけてもらおうかな。
【NAME:RILGLAYSIAはウェポンスキル「片手剣」を獲得】
【NAME:RILGLAYSIAは特殊ウェポンスキル「両手剣」を獲得】
ん?ウェポンスキル?とりあえず武器関係のスキルってことは分かるけど
なんだ?
父親に聞いてみようかな。頼みに行くついでに。
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「ねぇねぇ、お父さん」
「ん? なんだ?」
「ウェポンスキルって何? 武器関係のスキルは分かるけど」
「え? お前もう、ウェポンスキル覚えたのか」
「うん。そうみたい」
「ウェポンスキルは特定の武器で攻撃するためのアシストスキルだ。例えば、俺が5年前使った、「ソード・ダンス」ってスキルあるだろ? あれは、ウェポンスキル「片手剣」でアシストされてやっと出せるスキルさ。ちなみに、普通のスキルと同じ点は名前を言えば、発動する。違う点は条件が整わないと名前を言っても発動しない。取得自体はウェポンスキル獲得と一緒に取得するが、メッセージが流れない」
「へー。獲得したのが「片手剣」だから、その「ソード・ダンス」を教えつつ、稽古してくれない?」
「いいぜ。ただ、「ソード・ダンス」は上級に位置するスキルだから、初歩的なスキルからな」
「えー」
なんとも、意地悪だこと。
まあ。いいけど。
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――翌日――
俺と父親は朝食を食べ家の裏庭に来た。
それぞれ木刀を構えている。
母親は、裏庭の入り口で見ている。
「こいよ」
父親が挑発してくる。
先に打たせてくれるのなら、遠慮なくいこう。
俺は父親に向かい走り出した。
父親は俺の挙動をまっすぐ見ている。
木刀のリーチと俺の腕の長さを合わせると約10mで父親にあたる。ただ、力加減は弱めにしないと痛いだろう。
あと10m……9……8……7……6……5……4……3……2……1……ここだ!
と思って振り降ろした木刀は宙を切った
どこだ!俺は周りを見渡す。いない。ならどこだ。
まさか!と、思い上を見る。
そこには今にも振り降ろされそうな木刀が目の前に迫っている。
俺は咄嗟に木刀を使ってガードする構えをした。
アブねぇ。
「ほう。やるじゃないか」
「あぶなかったけどね。で、いつ、教えてくれるの?」
「じゃあ。今から教えよう。」
「まだ、決着ついてないのに?」
「別にいいさ、結果なんて」
そういって父親は、初歩的スキルを教えてくれた。
まず「ソード・ブースト」効果は二連続で攻撃する
次に「ソード・アビリティ」三連続で攻撃+攻撃力を一定時間アップする
最後に「ソード・オートジックス」スピードを上げて相手にアタックする。
「片手剣の初歩的、中級的はこれで終わりだ。実際にはまだまだあるが、俺からは終わりだ。」
「あのー。「ソード・ダンス」は?」
と聞くとハッとした顔で教えてきた。
「すまん。普通に忘れてた」
ですよねー。
「なら、このスキル使ってもう一回模擬試合しよう」
「いいぜ」
そういって俺たちは広がった。
あ。っそういえば、両手剣ってのも、あったな。試しに両手に木刀持って、片手剣スキル発動してみようかな。
「あ」
「ん?どうした?」
「両手に木刀持ってやってみてもいい?」
「両手に木刀……? よくわからないスタイルだがいいぞ」
え?知らないのかよ。これも聞こうと思ってたのに。
まあいいや。
そう思いつつ両手に木刀を持つ。
「よし。始めよう。」
そう言って構えなおす。
「こいよ」
また、挑発してきた。
まぁやらせてもらいますがね!
「ソ」
「ソード・ダンス」と言おうとしたら、突然、脳裏に「スター・トルネード」という単語が浮かびあがる。
なんだこれ。と思いながら、発音する。
「スター・トルネード」
そう、言った瞬間、俺は超加速し、星状に移動しながら、連続多段ヒット攻撃を父親に放った。
父親は辛うじて防いでいるが、速さに追いつけず、当たってしまっている。
数十回にもなる連続攻撃が終わった。
父親は、辛うじて防いでいたおかげで、なんとか立てている。
父親はやっと終わったという顔つきでこういった
「なんだ、今の攻撃は」
俺は心配そうにしながらこう返す
「分からないけど、「ソード・ダンス」って言おうとしたら、「スター・トルネード」とかいう単語が脳裏に浮かんだから、それ言ったらこうなった」
「なんの、ウェポンスキルだ?」
「多分、「両手剣」ていうやつ」
「聞かないウェポンスキルだな。多分、それ持ってるのはお前だけだぞ」
まじか。と言おうとしたが、もしかしたら、王都とかに行けばいるかもしれないと思い、口を紡ぐ。
気力が果てたのか、父親が倒れる。
俺と母親は急いで近寄り、回復魔法をかける。
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――その夜――
朝、俺によって倒された、父親が起きた。
俺は父親に謝る。
「ごめんなさい」
「いいさ、にしても、あのウェポンスキルはどうやって獲得した?」
「片手剣と一緒に獲得したからわからない」
「分からない……か。まぁ、悪意でやらなければ危険じゃないから、大丈夫だろう」
「そいうものなの?」
と言って二人で笑った。
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――7年後――
両手剣スキルで、父親を痛めつけてしまった日から7年後――
俺は成人を迎えた。今日は俺の15の誕生日。前世に追いついてしまった。剛とかみんな元気にしてるかなと、ふと思ってしまう。
まぁ、今日は俺の誕生日だし楽しもう。
『リル! 誕生日おめでとう!』
「ありがとう!」
そういい、俺はケーキのロウソクの火を消す。
小分けにし、みんなで分けて食べる。ちなみに、家族三人ではなく、おばあちゃんとおじいちゃんが5年前から来てくれるようになった。
みんなで分けて、食べたらプレゼントタイムだ。
この世界ではプレゼントは10歳と15歳にもらえるようだ。
ちなみに、10歳のときは、母親からは魔法の威力アップの杖をもらい、父からはブロンズソードをもらい、おじいちゃん・おばあちゃんからは、MPを込めておいて、MPが足りなくなったときに使える指輪をもらった。今回はなんだろうか。
日本人の名残でわくわくしてしまう。
すると、母からプレゼントを渡してきた。
「はい、リル、プレゼント」
中身を見てみると手編みの入れ物のようだ
次に父だ。
「はい。」
中身は、銀の直剣が二本。
ウェポンスキルに合わせてくれたのか。
最後におじいちゃん・おばあちゃんからだ
おばあちゃんが柔和な笑みを浮かべ渡してくる。
「リル。どうぞ」
中身はーネックレス?
あとで聞こう。先に感謝を伝えないと。
「父様、母様、おじいちゃん、おばあちゃん。ありがとう」
そういうと、みんな笑顔を浮かべた。
「おじいちゃん・おばあちゃん、このネックレスって何?」
「それは、状態異常を一回だけ無効化するネックレスじゃ」
まじか。無効化はありがてぇ。
ていうか。ずっとなにかを忘れているような
(おい。お前そろそろ、気づけよ)
あっ。ヘルクレットを忘れてた!
(ごめん。反応ないから、忘れてた)
(まったく。勝手に強くなったと思えば、12年間ほったらかしにしおって)
(ごめん。気を付ける)
(おう。そうしろ。)
(じゃあ、まだ、パーティ続いてるから行ってくる。意識一瞬切り替えたいなら言って)
(わかった。)
俺はヘルクレットと話した後残りのケーキを食べた。
(おい。)
(ん?なに?)
(ちょっと意識切り替えたい)
(わかった。)
さて切り替えたけどどんなことをするのか。
あ、もしかしてケーキが食べてみたかったのか。
おいしそうに食べてる。すげーうまそうに食ってる。
(おい。)
(もういいのか?)
(おう。)
(じゃ、戻すぞ。)
はぁ。戻った。これつかれるな。
俺は、残りのパーティを楽しんだ。
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――翌日――
朝早く起きて俺は馬車に乗った。
なぜなら、冒険者育成学園に行くからだ――――
ヘルクレットさんの存在を作者も忘れていた。だが、思い出したから最後に入れました(笑)
お読みいただきありがとうございます。!
とりあえずここで一章を終了しますね。
序章と一章は設定の説明関係なので、ペースを早くして文を短くしました。
二章をお待ちください!
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一章終了しての一言
読み返してみると、相変わらず自分は文章力がないなと思いました。
が、小説を書いてみることも、読むことも、結果としてはどちらも楽しいですし、これからも頑張って書いて行きます!(笑)
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一章が終わって。これからに期待!面白くなりそうと思ったら下の評価をつけてみてください!
では、コロナウィルスなどに気を付けてお過ごし下さい!!