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Xmate -クロスメイト-  作者: 紅弥生 
第四章 迷宮篇
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第十九話前編 迷宮篇〜そして戦いの蓋が切って開かれる〜

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。(遅い)

Twitterでは幾分か活動報告的なのしてたんですがね…

この話と後もう一話分出来上がってるので。

------竜に変化したクロノスが咆哮をあげる。

 長い咆哮を終えたかと思い、先制攻撃を仕掛けようとする。

 しかし、上空が暗くなったかと思った途端、腕を振り降ろして来る。


「チィッ!!!!」


 ガードしても恐らく反動で折れる。

 避けてもあのスピードだと微妙に間に合わない。

 結界は即破壊。


「っ……なら!!『ヴェロシティアップ・スター・トルネード』」


【NAME:RILGLAYSIAはウェポンスキル「両手剣」の『ヴェロシティアップ・スター・トルネード』を発動】


 リルグレイシアの姿が一瞬にして消え、先程までリルグレイシアの姿があった場所に振り降ろされた腕が通り過ぎる。

------『ヴェロシティアップ』それはその意味の通り速度が上がる。

 しかし、消費がとても激しく、連続使用は使用者をも死に至らせてしまう危険性がある。

 それでも移動速度等が上昇するため、間に合わないという場合の回避に使用する。

 そうして、従来より火力が倍以上回数が上がった多段攻撃を終えると、追撃が来ないようにバックステップしながら呼吸を整え、様子を伺う。

 どうやら竜化クロノスは俺にご執心のようで仲間には攻撃を仕掛ける素振りがない。

 これはチャンス!俺が囮となっている間に味方に攻撃してもらおう。

 みんなもそのことに気付いたのか、一斉に攻撃し始める。


------------------------------------------------------------


 しばらくそう言った攻防を続けると、俺には攻撃が当たらないと分かったかどうかは知らないが、遠距離でそこまで防御も持ち合わせていないフェルを狙い始める。

 てか、この竜化クロノスこんな巨体しといて一体ずつしか狙えないのか……?

 いや今はそんな場合じゃない。

 無理矢理こっちに意識を持ってこさせよう。

 まずは手始めに脚を斬りつけ、胴体、首、顔。

 流石にデオドラントやグラスディプコディアよりも高い位置からの着地だから無属性魔法で足場を作って安全に降りる。

 お?これだけの攻撃でこっちに意識持って来れるのか。


「ありがたいんだけどねッ!!」


 攻撃が飛んできたので避けつつ攻撃する。そしてそのまま体に飛び付き、剣に魔法で炎を付与し無属性魔法で強化しつつそのまま下がりながら斬りつける。

 そして着地してそのまま後ろに下がり攻撃が飛んできたのをまた避けつつ攻撃。


『クラス・オプトン』


【NAME:RILGLAYSIAはウェポンスキル「両手剣」の『クラス・オプトン』を発動】


 『クラス・オプトン』は範囲的な両手剣の技の中で数少ない部分的な攻撃技。

 一点に攻撃を集中させる分、反動が大きいため、相手が攻撃した直後じゃないと発動できない。

 今の攻撃がかなり大きかったのか、咆哮をあげる。

 直下にいるので影響を特にくらい、少し怯むが、すぐに立て直し回避する。

 しかし、竜化クロノスは腕振り降ろしではなく、何かを溜める。

 これは…ブレスだ!!マズい!!

 今まで腕振り降ろしのみの攻撃だった為、無意識に油断していたようだ!!

 腕振り降ろしよりは威力は幾分か下がるだろうから結界を張れば恐らく防げる!

 しかし、みんなから距離を置いてしまったからギリギリ結界に入らない!


「クソッ!!思考時間が惜しい!!無理矢理にでも入れるんだ!!」


 即イメージ即発動。

 この世界では魔法に魔力を込めれば込めるほど広がり、威力が上がり、強度が増すのではなく、ただ、魔力の無駄になってしまうだけだ。

 つまり、スキル依存な訳だが、俺には魔法威力を上げるスキル【闘神】があれども、魔法範囲を広げるのはない。【癒神】は治癒魔法に限ってなのでその他には意味がない。

 では、どのように広げるのか。

 その答えは単純だ。広げるのに固辞するのではなく、範囲内に入れてしまえば良い。

 そう。つまり……


「間に合えッ!!!」


 俺は今走っている。

 別に全員で結界を張って貰えば良いのだが、皆は結界を張るのにも詠唱が必要なためブレスには間に合わない。

 つまり、無詠唱で出来る俺が発動させて守らなければならない。

 【神竜の加護】による俊敏倍化と炎魔法を初の無詠唱で発動し、ジェット代わりにして走っている。

 そしてみんなのところに着いたと同時にブレスが俺たちめがけて発射される。

 間に合った!!

 間に合ったことに安堵しているとヘルクレットが声を上げる。


(リルグレイシア、あいつ、竜の意識にぎりぎり()()()()()()()()ぞ!!)


(ちょっと今結界維持中だから!!)


(つまり、やつの精神に付け入る隙がある! 我は戻ってきた力でなんとかお前のスキルをあいつに干渉出来るようにしつつ、あいつの動きを止める!! お前は「竜化」スキルを使え!!)


(ッ!!分かった!!詳しい説明は戦い終わったら聞く!!今はそれよりも、いつ発動させればいい!!)


(このブレス攻撃終了したらすぐだ!!)


 ブレス終了と言っても終わる気配がッ……!!!


「ちぃっ!!」


 ブレス攻撃の威力が弱くなったと思ったら踏みつけて来やがった!!

 マズい!!物理攻撃されるとこの結界は破壊される!!

 どうする!?このフィールド内で転移…いやバトルフィールド内だとまず、転移使用不可。

 しょうがない!こうなったら!!

 脳内である魔法の演算処理を行う。

 脳が焼ききれるかの如く頭痛が襲ってくる。

 しかし、そんなことは意に介さず行う。

 行う。

 浮かべるのは結界でもなく、高威力の魔法でもない。

 ただの水の波動と水の波紋である。

 結界が解除されそこに現れるのは水である。しかしその水はブレスを分散させ、巨大竜の巨体から繰り出される重い踏みつけをも止めてみせる。

 そしてブレスが完全に止まったと同時にある単語を言い放つ。


『竜化』


【NAME:RILGLAYSIAはスキル「竜化」を発動】


 しかし、俺の体は変化せずそのまま、意識は吸い込まれていく。 

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お読みいただき有難うございます
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逆境の騎士〜誰にもない属性魔法と特性でピンチをチャンスに〜
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